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高画質で決める春のHDビデオカメラ【後編】

2009年03月09日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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テスト3 夜の街を撮影して、暗部の再現を確認する

 低照度撮影はここのところかなり進化してきた部分で、オートモードのままでほぼ撮影できるレベルになった(以下の画像はクリックで拡大します)。

iVIS HF S10(MXPモード 約24Mbps)は暗部の再現性は他と同等なのだが、夜空などの暗めのグレーの部分でノイズが目立つ。オートモードではフォーカス速度はかなり遅くなってしまうので、マニュアル操作に切り替えた方がよいかも

HDC-TM300(HAモード 約17Mbps)は、黒に近いグレーのビル街から明るいネオンまで破綻なく撮影できた。フルオートで撮って失敗が少ないのはこのモデルかも。フォーカス速度の低下もあまり感じなかった

HDR-XR520V(FHモード 約16Mbps)は暗いビル街の見通しの良さ、ノイズを感じさせない引き締まった黒の描写ができる。カメラを動かす速度にもよるが、急にネオンなどに向けるとフォーカス合わせがもたつくことがあった

DMX-HD2000(Full-HRモード 約24Mbps)は、大幅に感度が上がってしまうため、全体に明るくなる。ザラザラとしたノイズも多い。その反面、街並みはもっとも見やすく、記録という意味ではこうした撮影もありだとは思う

 ほとんど灯りのないようなビル群を見ると、暗部の再現性がもっとも優れていたのはHDR-XR520V。ビルの黒に近いグレーや真っ黒な窓などもしっかりと描き分け、しかもノイズ感がほとんどない。ネオンを映すと一瞬フォーカスがずれるが、すぐに焦点が合う。暗部の再現を維持したまま、白飛びも発生しなかった。

 それに続くのがHDC-TM300。暗部の再現はやや不足するが、ノイズをほとんど感じない点では同等。明るいネオンを写しても白飛びはなく鮮明だ。

 iVIS HF S10は暗部の再現ではソニーと同等なのだが、やや感度をアップしているためか、薄暗い空などでやや赤っぽいノイズが目に付いた。また、フォーカスの合焦がやや遅くなり、AFまかせではフォーカスを合わせにくいと感じた。

 DMX-HD2000は大幅に感度をアップして撮影する。その分、ノイズなどが発生しザラザラした映像になってしまう。やや見づらいがビルなどのディテールは明瞭に再現できる(他モデルの場合、マニュアル操作で感度を上げれば、こうした映像を撮ることはできる)。

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