バックアップが重要! インストールの諸注意
バージョン3.0ではIntel CPU搭載のMacであれば対応機種に制限はなかったのだが、バージョン4.0ではクロック周波数が「1.66GHz以上」という制限が追加されている。つまり1.5GHzのCore Soloを搭載した初期型のMac miniはシステム要件を満たしていないことになる。
微妙なのは1.6GHzのCore 2 Duoを搭載したMacBook Airだが、ラネクシーに確認したところ「社内でも動作を確認にしておりサポート対象として取り扱う予定」との回答を得たので、当該機種のユーザーも安心だ。
また、バージョン4.0では仮想マシンの形式が変わったため、旧バージョンから上書きアップグレードした場合、既存の仮想マシンを新しい形式に変換する必要がある。
その際、バックアップを残しておくことも可能だ。変換してしまった仮想マシンは旧バージョンの製品で実行できなくなるため、バージョン4.0で問題なく動作することを確認するまでは、念のためにバックアップをとっておいたほうがいいだろう。
なお、筆者の環境ではWindows Vistaの仮想マシンは問題なく変換できたが、Windows XPの仮想マシンでは変換プロセスが完了しないという問題が発生した。環境によっては変換に失敗する場合もあるようなので注意してほしい。
【コラム】 Mac miniで「VT-x」を有効に
Core/Core 2など、最近のIntel製CPUは仮想マシンを効率よく実行するために「VT-x」という仮想化支援機能を備えている。従来はParallelsの設定画面でVT-xを使用するかどうか設定することができたが、バージョン4.0ではVT-xは必須機能となり、オフにする設定は用意されていない。
アップルが情報を公開していないため詳細は不明だが、初期型のMac miniにはファームウェアレベルでVT-xが無効化されている個体が存在することが判明しており、それらの個体でバージョン4.0が動作しないという問題が発生している。
この問題はParallels Desktopの最初のバージョンがリリースされたときにも公式フォーラム(英語)で話題となっていた。当該スレッドで紹介された手順でVT-xを有効化させ、バージョン4.0を動作させることができたという報告もあるが、アップルが公式に案内している手順ではないので、もし試すのなら自己の責任において慎重に作業してほしい。