既存のNユーザーの支持を集めるN-02A
N-02AはNECらしさに溢れた端末として登場する。12.9mmのスリムボディに、3.2型ワイドディスプレー(480×854ドット)や5.2メガピクセルのカメラを搭載。N-01Aと同じく、「SRS TruMedia」も搭載している。
高機能でありつつ、Nブランドの基幹端末として登場したN-02Aでは、15種類のパターンを持つカラフルキーイルミネーションなど女性に受ける演出を備える。
同端末も、11月28日にオリジナルサイト「kirameku ★ web」をオープンさせる。「キラメク占いの館」や女性のケータイライフが分かる「キラメクカフェ」などの情報コンテンツが揃う。
「かわいいだけのケータイなんて、をコンセプトに展開するN-02Aのユーザーにふさわしい身も心もキラメクための情報を満載にしたサイト」(有満氏)
NECが目指す「長く使えるパートナーとしてのケータイ」を実現しているのがN-02Aなのである。
ピンチをチャンスと捉えるNEC
新たなラインアップが出揃ったとはいえ、端末販売に関して厳しい環境下にあるのは間違いない。NECは2009年3月期の携帯電話の通期出荷台数を、計画値の700万台から580万台に下方修正している。
しかし、端末販売で苦戦している状況を、逆に同社はチャンスと捉えている。NEC 執行役員の山崎耕司氏は「ユーザーが1台の端末を長く使っていただく今こそ、NECの技術力の高さをユーザーに訴える良い機会」と述べる。
「ソフトウェアやハードウェアの共通化を進め、端末の開発費は削減している。いま注目を集めているAndroid端末も、実機を触った印象ではかなり良いと感じた。我々が将来Androidの端末を出すことも当然ありうる」(山崎氏)
NECはケータイを便利な機能の統合体ではなく、インターネットをユーザーの生活文脈に沿った形で活用してもらい、ユーザーの行動をデザインする存在にしたいと考えている。
モバイルターミナル事業本部の小島 立氏は「今すぐ、ここで、何かをしたいというユーザーのWANTSをNECのケータイで実現する」と強調する。単にテレビを観たり、ゲームをするエンターテインメント端末やコミュニケーション端末としての側面だけでなく、生活コンシェルジュとしての役割をケータイで担いたいと考えているのだ。
ドコモの「i コンシェル」「i ウィジェット」、ソフトバンクの「モバイルウィジェット」など、ケータイがユーザーの生活をサポートするサービスは増加している。
端末のコスト削減をしながら、変化を強調する新しい端末開発を新端末で示したNEC。新しいチャレンジをユーザーにうまく浸透させることができれば、市場が伸び悩む難しい環境でもマーケットシェアの拡大を実現できるのではないだろうか。