「30代」とはどんな世代なのだろう? 世の中には転職情報があふれ、「キャリアアップ」を目指す人も増えているように見える。しかし、本当のところはどうなのか? 素朴な疑問を解消すべく実施した、30代ビジネスマン1300人調査から見えてきたのは、リアルな現実だった!
調査方法:登録モニターの中から、大卒会社員の男性を抽出、さらに編集部が設定した13業種各100人を任意抽出して、ウェブアンケートによる調査を行った。総数1300人。勤務地は東京都19.6%、神奈川県12.9%で首都圏の比重が大きい。 ※アンケート実施:アイ・リサーチ
Q「年収はいくらですか?」
A 平均年収 553万円(最高額2800万円)
「平均年収」がいろいろありすぎてわからない
「平均年収」とはいったいなんだろう? 厚労省の勤労統計調査では、国内労働者の平均年収は419万円、国税庁の民間給与実態統計調査では、サラリーマンの平均給与が539万円。
また上場企業の平均年収は589万円、国家公務員の平均は663万円、民間企業平均は434万円というデータもある。そうかと思えば、一流企業の平均年収を見れば、フジテレビジョン1572万円、三井物産1435万円、電通1334万円とボー然とするような数字が並ぶ。
いったい自分の年収は高いのか低いのかフツーなのか?
30代、男性、大卒の会社員に限定調査
この年代に答えるべく「ビジネスアスキー」は、30代ビジネスマン13業種各100人ずつ、合計1300人に聞いた。あえて「30代、男性、大卒、会社員」に限定した。
有価証券報告書に記載された企業の「平均年収」は、全社員の平均である。一部の高給取りが全体の平均をやたらに引き上げているケースもあり、30代の平均年収とはかなりかけ離れた数字になっている場合も多い。
その結果、わかった数字がズバリ「553万円」である。最高額は2800万円だが、分布を見ればその中心はほぼ400~600万円に集中している。
1位は銀行の723万円だが、100人の中にはメガバンクから都銀、地銀、投資銀行、信用金庫、郵便局などが含まれている。
1300人の回答用紙には数字を超える「生の声」があふれていた。世間で言われる「格 差」に泣く声も多い。「年収400万円。頑張っても頑張っても年収も待遇もよくならない。大手百貨店と同じ業種とは思えないくらい給料は安い」(小売り・37歳)
就職氷河期をやっと乗り越えてきた30代を取り巻く厳しい現実が見えてきた。
平均年収の多かった業界ランキング
1位 | 銀行 | 723万円 |
---|---|---|
2位 | 証券 | 686万円 |
3位 | 医薬/科学 | 615万円 |
4位 | 機械 | 575万円 |
5位 | 電機 | 558万円 |
6位 | IT・ネット系サービス | 546万円 |
7位 | 自動車関連 | 534万円 |
8位 | IT・情報/通信 | 524万円 |
9位 | 建設/不動産/住宅 | 521万円 |
10位 | IT・ソフトウェア | 514万円 |
11位 | 商社/専門商社 | 500万円 |
12位 | 食品 | 480万円 |
13位 | 小売り | 425万円 |
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