コアは演算などの処理を行なうCPUのハート部分
最近のパソコンのカタログによく出てくるのが、「デュアルコア」や「クアッドコア」という言葉だ。コアは日本語に直せば「核」。演算などの処理を行うCPUの中身をコアと呼んでいるのだ。
1つのCPUに複数のコアが入っているのがマルチコア
マルチコアとは、1つのCPUパッケージの中に、複数(つまり2個以上)のコアが入ったCPUのこと。コアが2個以上入っていればすべてマルチコアCPUだが、コアの個数がわかりやすいように、デュアルコア(コアが2つ)やクアッドコア(コアが4つ)などと呼ばれることが多い。
例えばインテルの「Core 2 Duo」シリーズならコアが2つ、「Core 2 Quad」シリーズならコアが4つ入っているというわけ。ちなみにマルチコアCPUの反対語は、1つのコアだけで処理を行なうシングルコアCPUだ。
マルチコアなら同時に複数の処理(スレッド)を実行できる
デュアルコアCPUはWindowsなどのOS上では独立した2つのCPUとして認識され、同時に2つの処理(スレッド)をそれぞれのコアで実行できる。それに対してシングルコアでは1つのスレッドしか実行できないので、複数のスレッドを実行する場合は順番に切り替える。
そのため、デュアルコアCPUは同じクロックのシングルコアCPUに比べて、パフォーマンスは最大2倍近くまで向上するのだ。同様にクアッドコアCPUなら、同時に4つのスレッドを実行できることになる。
例えば動画のエンコードなどはマルチスレッド化しやすく、デュアルコアCPUやクアッドコアCPUによって処理にかかる時間を大きく短縮できる。また、アプリケーションを複数起動して同時に動かす場合などでもパフォーマンスの向上が期待できる。
従来はCPUのクロックを上げることで性能を向上させてきたが、発熱の問題などでクロック高速化のペースが落ちてきた。そこでマルチコア化によって性能を向上させようというのが、最近のトレンドなのだ。
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