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昆虫撮影のマクロな魅力──デジカメ撮影術

2008年07月31日 17時16分更新

文● 斉藤博貴

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東京近郊でも、カブトムシは撮影できる


 自生地として有名どころでは、「さぎ山記念公園」(埼玉県さいたま市:Google マップの地図)のあたりではないだろうか? ネットで検索すれば先駆者たちの参考になるコメントがいっぱいだ。そう、カブトムシ好きはネット上でも決して珍しい存在ではないのだ。


大きな地図で見る

 案外、住宅地のど真ん中で出会えたりもする。カブトムシが照明が大好きだ。筆者は小田急電鉄町田駅(東京都町田市)から徒歩15分の市街地の外灯の下で、大量のカブトムシを発見して驚いたことがある。

撮影対象解説(1)

●カブトムシ:コウチュウ目だそうだ。体長は約5cm。角のある雄の方が角のない雌より人気がある。クヌギやナラの樹液を食料とする。出会いのチャンスは一般的に7月下旬~8月下旬の日没から日の出くらいまで。夜行性なので日中は腐葉土などやわらかい土の中に潜んでいる。生息地は日本全土の平地からあまり高くない山の雑木林。ライバルのクワガタムシは越冬するが、カブトムシの寿命は2カ月くらい。だからあんまり捕まえないで観察するだけに留めてあげてね。



基本は徒歩で行けるところ


クワガタ

木の割れ目に姿を隠すクワガタの雌。よく観察すれば見落としがちな昆虫も発見できる

 しかし、どれほど魅力的な場所でも地理的要因は無視できない。カブトムシの出没時間は日没後なので、公共交通機関は利用できないと考えた方が良いからだ。できるだけ近所ですませたい。

 理想は徒歩、自転車の行動圏内で見付けることだ。自動車を利用する場合は、自生地付近の駐車場探しの問題も出てくる。ほとんどの公園では、夜間は駐車場は閉鎖されていることも念頭に置きたい。

 ともかく、公共のモラルに従ってお楽しみいただきたい。

 自動車が使えるなら、郊外までちょっとしたドライブを楽しむのも悪くない。里山を通過する峠道の外灯がすごいのだ。運が良ければ大量のカブトムシが頭上をブンブン飛んでいる筈だ。

 最後に、できれば一人ではなく誰かと一緒にどうぞ。特に女性や子供はしっかりとした同伴者が必須だ。とりあえず、このあたり自己責任でよろしく願いたい。日本の治安も年々悪くなっているし。



カブトムシとの出会いに必要な身だしなみ


 雑木林の中にいるのはカブトムシだけではない。蚊や毛虫という筆者も大嫌いな生き物がいっぱいだ。そいつらの攻撃を避けるために、長袖と長ズボンは絶対に用意したい。首の周りにタオルを巻くのも良い。足下は運動靴などで完全にガードしたい(オートバイに乗る服装に近い感じ)。

 ついでに虫除けスプレーを吹き付けておけば完璧だろう。なお、ランニング、半ズボン、素足にサンダルはやめた方が良い。過去に筆者を襲った悲劇を追体験して欲しくはない。

 それとそれなりの光量のある懐中電灯は必須だ。カブトムシを探すだけでなく、足下を照らすためだ。深夜の雑木林という場所は思う以上に暗い。本当は夜明け直後の雑木林の方がオススメだ。しかし、運が悪いと夜の中に訪れた昆虫採集者にネコソギやられてしまう可能性もあるので、ちょっと微妙なところだ。

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