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工場の制御装置やPS3のセキュリティ対策も担う――トレンドマイクロ、2008年度の事業戦略を発表

2008年02月15日 21時47分更新

文● アスキービジネス編集部

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トレンドマイクロは、2月15日、2008年の日本市場戦略について発表を行ない、セキュリティの事業領域を拡大していくことを発表した。


今後は情報漏えい対策分野を強化する


「ネットワーク環境がボーダレスになり、デジタル化された企業の資産は常に脅威にさらされている。コンテンツセキュリティの専門家として、PC上のセキュリティ対策はもちろん、積極的に新たな事業領域を拡大していく」

 トレンドマイクロ上席執行役員で日本代表の大三川彰彦氏は、2月15日に開催された同社の2008年の戦略発表の会見で上記のように述べた。

トレンドマイクロ 上席執行役員 大三川彰彦氏

トレンドマイクロ 上席執行役員 大三川彰彦氏

トレンドマイクロ 上席執行役員 大三川彰彦氏

 2月14日に発表された同社の決算発表によると、2007年度の売上げは対前年比16.6%増の約1000億円、経常利益も大幅に増え、対前年比19.9%増の約380億円と好調に推移している。しかし、既存のセキュリティベンダーとの競争に加え、マイクロソフトなど異業種も市場に参入するなど競争が激化している。そのような現状を踏まえ、トレンドマイクロはさらなる成長を実現するためにセキュリティサービスの領域を拡大していく戦略を取る。

 同社は2007年からセキュリティ対策のテクノロジーをコンポーネントとして販売し、PC以外のセキュリティについても具体的な取組みを始めている。たとえば、工作機械の制御装置や家庭用ゲーム機の領域だ。工作機械メーカーのオークマでは、トレンドマイクロのアンチウイルスソフトをあらかじめ組み込んだ制御装置を販売している。工場の機械やロボットを制御する装置は工場内のネットワークに繋がれるケースが多く、社内LAN経由でマルウェアが侵入する危険性を防ぐためだ。また、ソニーは「プレイステーション3」用のウェブフィルタリングサービスにトレンドマイクロを採用し、「トレンドマイクロ ウェブ セキュリティ for PS3」を2007年11月からユーザーに提供している。有害サイトの閲覧制限をかける同サービスの利用者数は「順調に増加している」と大三川氏は述べる。

 さらに、同社は2007年10月に情報漏えい対策技術に定評のある米プロビラ社の買収を行なった。今後は企業向け情報漏えい対策の分野を開拓し、製品ラインナップを強化していく狙いだ。「多様な形態のセキュリティソリューションを提供し、中長期的な成長戦略を実現したい」と大三川氏は今後の事業展開について述べた。

 また、今回の会見で、同社は企業のウイルス対策状況を24時間365日体制で監視するサービス「Expert on Guard」を3月1日より提供すると発表した。同サービスはすでに2006年から中国や台湾などの5カ国で提供されており、利用企業数は400社を超え、34万クライアントが利用している。日本での提供価格は、クライアント数499名以下を対象とした「Expert on Guard-Basic」で年間146万円となっている。

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