(株)ウィルコムは21日、HTMLメール対応で2台目需要を見込んだ音声端末「HONEY BEE」(WX331K)、カメラ搭載の折りたたみ式音声端末「WX330K」(共に京セラ(株)製)などの新音声端末3機種と、PCカードタイプのデータカード端末「WS014IN」((株)ネットインデックス製)、既存機種の追加カラーバリエーションなどを発表した。
同日開催された新製品発表会には、同社 代表取締役社長の喜久川政樹氏らが出席し、新端末の紹介をするとともに、2008年の同社の取り組みなどについて説明した。なお、会場後方には新端末のタッチ&トライコーナーも用意されており、後ほど写真によるレポートをお届けする予定だ。
通話料定額だけでなく、メール定額もアピールしていく
喜久川氏は、ここ数ヵ月純減していた契約者数が、12月で純増に転じた点(関連記事)について、「『端末の分割支払い・割引』、『アカデミックパックでの大学層への訴求による新市場の開拓』、『法人向けにVPNサービスの導入』という3つの効果により、純増になった」と述べた。また、「音声端末だけでなく、今年度や今年、来年にもスマートフォンを発表していく」と述べ、日本におけるスマートフォン市場の先駆者として、さらに市場に切り込んでいく構えを見せた。
次に、同社による携帯電話ユーザーを含めたアンケート調査から「ウィルコム定額プランでの、ウィルコム端末同士の通話料が定額というのは知られているが、メールの送受信料が無料という点や、パケット料金が割安といった点はまだまだ知られていない」という調査結果について説明した。
メール1通あたりに課金が行なわれるソフトバンクモバイル(株)とのメール料金の差について「ソフトバンクモバイルで100KB以内の画像付きのメールをひとりに送ると105円、5人に同時送信すると525円もかかってしまうが、ウィルコムならばすべて無料になる」とメール定額のメリットについて述べた。
さらに、メールもただ無料というだけでなく、(株)NTTドコモ、au(KDDI(株))の端末との絵文字の表示互換(関連記事)や、HTML形式のメール(デコラティブメール)のサポート、メールボックスの容量増(1MBから15MBへ)といったサービスの拡充も行なっていく。
「ワンセグやおサイフケータイもどこかのタイミングで搭載していく」
質疑応答では、携帯電話キャリアー各社の端末との機能差や価格、サービスの違いなどに関する質問が多く寄せられた。その中でも「ワンセグ」や「おサイフケータイ」といった他社ではもはや一般的とも言える機能について、喜久川氏は「ワンセグやおサイフケータイを搭載しない、ということはなく、どこかのタイミングで搭載したい。ただ、ウィルコムは2台目で使うユーザーが多いので、そこに絞った機能がどうしても多くなってしまう」と述べた。
また、2.5GHz帯を利用した次世代PHSについては、「次世代PHSは言うまでもなく新しい市場となる重要な要因。だからといって、今のPHSをほっぽりだすわけではなく、足場を作っていくという点では2008年はとても重要である」と述べた。
次ページでは、今回紹介された新端末について紹介する。