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中国IT小話──「何でもアリ」の庶民派 百度が中国で支持される理由

2007年12月21日 20時30分更新

文● 山谷剛史

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検索を武器に「人気オークションサイト」のシェアを奪う


 来年の百度の展開だが、目玉となる新サービスはオリンピック向けスペシャルコンテンツよりもむしろ、中国で人気急上昇中のC2C(個人対個人)のオンラインショッピングサイト開設だろう。

人気のC2Cサイト「淘宝網」。百度のC2Cサイトはこれを上回れるか

 ショッピングサイト市場に参入するということ自体は10月に発表済みだ。現在中国最大のC2Cのオンラインショッピングサイトは、日本にも進出しているアリババ配下の「淘宝網」(Taobao)で、このサイトが市場のほとんどのシェアを握っている状態だ。

 だがこのサイトに対しては多くの利用者が、百度の検索サービスを利用してアクセスしている。そのため、百度に訪れた時点で百度のより魅力的なオンラインショッピングサイトを紹介し、淘宝網の利用者を百度のサービスに誘導することでシェアを奪おうと考えている。

「正規版コンテンツを無料でダウンロード」を謳う百度影視。せ、正規版?

中国で正規に流通するゲームを限定して検索する「百度遊戯」

百度視頻では、中国未進出の名探偵コナンが

 中国での新サービスラッシュと比べれば、百度は日本市場のサービス強化をおろそかにしている感があるが、百度いわく「日本への投資額は来年のショッピングサイト以上に投資している」のだとか。出井さん、来年は何か素敵なサービスを提案し、百度で実現してみませんか?


山谷剛史(やまやたけし)

フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。

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