ここ数年、台湾に萌え系のカフェが続々とオープンしている。名門台湾大学では定期的に大々的なコミケのイベントが行われ、“お宅”(中国語:宅男:ザイナン)という言葉が定着しつつある今、台湾の“萌え”事情はどこまで進んでいるのか? 台湾在住の筆者が確認に行って参りました。
台湾の原宿、西門町に出現した
“萌え”の聖地!
2006年12月に台湾最大の萌え系総合センター“MOE MOE CENTER”がオープンした。今回の取材本命、メイド カフェ“Moe Point Cafe”は、この“MOE MOE CENTER”に入っている。秋葉原の“とらのあな”にメイドカフェを合体させた萌え系総合ビルを台湾に作るのが夢だったという企画者に、畑違いの自動車パーツ業を営む詹さんと不動産経営の曽さんが出資をして、台湾にこの“萌え”の聖地が誕生した。アニメや萌え系にはもともとまったく興味がなかったこの2人の社長は、「若い人はおもしろいですね。明日のスターを育てますよ」と笑っていた。
“MOE MOE CENTER”は、メインの1階がまったく萌えとは関係のない洋服屋に分捕られているが、2階からは台湾最大の漫画書店となり、日本語の翻訳本はもちろん、輸入の日本語版も数多く取り揃えている。この階の特徴は、国内外の同人誌を扱うコーナーがあるところで、売り上げが良い同人誌の作家と契約して漫画家としてデビューさせる方針も取っている。3階は、メイドカフェ“Moe Point Cafe”と日本からの輸入物を軸にしたプラモデル、フィギュアを販売。4階はコスプレ衣装の販売/レンタルとコスプレ写真撮影のスタジオ、メイクルーム。5階は、イベントスペースとして萌え系の集まりや、蚤の市、アニソン歌謡祭等を企画している。
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