ビジネスマンが日に約4時間費やすメール処理。この時間を別の業務に充てられたら……。フィードパスが提供するシステム連携可能なSaaS型Webメール「feedpath Zebra」は、メールを基軸とし、派生するさまざまなタスクをワンストップでこなせるサービスだ。もともとは米Zimbra社が英語版で提供していた「Zimbra Collaboration Suite」を日本向けにローカライズしたもので、ただ日本語化するのではなく日本の業務体系にあわせる改良が加えられているとのこと。そこで、開発担当のマネージャーを勤める岩上由高さんに、開発秘話などを聞いた。
情報システム担当者不足に悩む日本には、SaaS型提供が最適
feedpath Zebra(以下、Zebra)の特徴は、メール文章の意味を認識して関連する情報をメーラー上に表示できること。文章中の「日付」や「明日」、「来週」などからスケジュール表を確認できたり、Skypeを導入していれば「電話番号」からそのまま電話をかけられる。ほかにも、これまではメールでクライアントの住所があった場合に、メール中の住所テキストをコピー&ペーストして検索サイトに飛んだり、地図を調べたりしていたのが、メーラー上に地図を表示して確認できる。
feedpath Zebra(以下、Zebra)の特徴は、メール文章の意味を認識して関連する情報をメーラー上に表示できること。文章中の「日付」や「明日」、「来週」などからスケジュール表を確認できたり、Skypeを導入していれば「電話番号」からそのまま電話をかけられる。ほかにも、これまではメールでクライアントの住所があった場合に、メール中の住所テキストをコピー&ペーストして検索サイトに飛んだり、地図を調べたりしていたのが、メーラー上に地図を表示して確認できる。
「このメール中の文章を認識して関連情報に飛ぶという発想は、Zimbra Collaboration Suiteがもともと持っている特徴です。ワンストップでメール作成にかかわるさまざまな作業を進められます」
Zimbra Collaboration Suiteのローカライズの過程では、もともとはパッケージでの提供だったが、日本版ではSaaS型サービスへと変貌を遂げている。SaaS化の理由はなんなのだろう。
「従来のパッケージではバージョンアップのたびに、ユーザーにアップデートを催促することになります。これはユーザーにとって非常に手間であると判断しました。特に日本の中小企業ように情報システム管理者が不足している現場では不利益が生じるのではないでしょうか。また、日本版SOX法で内部統制の必要性が高まっている現状を考慮しても、データなどをサーバー側で管理できてセキュリティの高いSaaS型サービスは、日本の業務体系に最適だと考えています」
さらに、ユーザーごとにカスタマイズして提供する際にも、コスト面でSaaS型は有効だと岩上さんは話す。
「ユーザー個々の要望に対応したり、細かい手直しを入れるなどができるのもSaaSのメリットで、たとえば特定の業務システムとの連携などが可能です。また、ユーザー側でのサーバーやネットワークの運用管理が不要なため、手間とコストから開放されるでしょう。因みに、Zebraはテーマや色など、ユーザーインターフェースにおいてある程度ユーザーがカスタマイズできるようにもなっています。これは一定レベルでユーザーに主導権を渡すことで、自由度が広がり、使い勝手がよくなると考えられるためです」
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