「CEATEC JAPAN 2007」初日の2日、Blu-rayディスク(以下BD)の規格を策定する組織「Blu-ray Disc Association」(ブルーレイ ディスクアソシエーション,以下BDA)が出展ブース内で行なった、BD市場の動向についての記者説明会についてお伝えする。
まず、ソニー(株)コーポレート・エグゼクティブ SVPの西川 清氏が登壇し、「現在では1800万台以上のハイビジョンテレビが家庭に普及し、本格的なハイビジョン時代が到来したと言える。次に求められるものは、そのハイビジョンを記録できるレコーダーだ」と切り出した。
そして、日本で求められる家電製品のあり方について、「安心と安全」がキーワードであるとした。その上で、「4、5年後でも家族の映像をちゃんと再生でき、友達とも気軽にプレゼントし合えるものでなければならない。これだけの多くの企業に賛同いただいているBDはまさに『安心で安全なメディア』と言える」と語った。
松下電器産業(株)蓄積デバイス事業戦略室 室長であり、BDA取締役会共同議長の小塚雅之氏は、BDとHD DVDの米国での市場比較をスライドで示し、「BDはこれまでの累計で250万枚以上売れており、その数値はHD DVDの2倍以上になる。この結果も受けて、すでに米国のいくつかの大手流通業者ではBDのみ取り扱いを絞る動きがあり、BDの標準化が進んできている」と述べた。
日本の市場については「BD製品がどんどんラインナップされてきた。年末の家電量販店はBDだけになるのでは」との印象を述べた。
また、国内におけるBDとHD DVDの両規格合算のソフト売り上げトップ10(GfK Japan(株)調べ)をスライドに示し、「トップ10はすべてBD」であることを強調し、「HD DVDは販売していたのでしょうか」と感想を述べた。その上で、「今年のクリスマスはBD一色になる。安心して購入してほしい」と語った。
ソフトメーカーも訴えた
BDの優位性
また、BDAに賛同するソフトメーカー陣も登壇した。20世紀フォックス ホームエンターテイメント ジャパン(株)代表取締役社長の内藤友樹氏は、「海賊版への対策面でBDはHD DVDに勝っている。その点からソフトメーカーとして、BDを選んだ」と述べた。ウォルト ディズニー スタジオ ホーム エンターテイメント日本代表塚越隆行氏は、「フォーマット戦争は消費者を無視している。一日も早く終わりにし、新しい映像環境を作らなければならない」と語った。
