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フォーマット戦争は一日も早く終わらせる必要がある

【CEATEC JAPAN 2007 Vol.6】今年のクリスマスはBD一色になる

2007年10月02日 23時51分更新

文● 編集部 永水和久

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 「CEATEC JAPAN 2007」初日の2日、Blu-rayディスク(以下BD)の規格を策定する組織「Blu-ray Disc Association」(ブルーレイ ディスクアソシエーション,以下BDA)が出展ブース内で行なった、BD市場の動向についての記者説明会についてお伝えする。

西川 清氏

ソニーコーポレート・エグゼクティブ SVPの西川 清氏

 まず、ソニー(株)コーポレート・エグゼクティブ SVPの西川 清氏が登壇し、「現在では1800万台以上のハイビジョンテレビが家庭に普及し、本格的なハイビジョン時代が到来したと言える。次に求められるものは、そのハイビジョンを記録できるレコーダーだ」と切り出した。

 そして、日本で求められる家電製品のあり方について、「安心と安全」がキーワードであるとした。その上で、「4、5年後でも家族の映像をちゃんと再生でき友達とも気軽にプレゼントし合えるものでなければならない。これだけの多くの企業に賛同いただいているBDはまさに『安心で安全なメディア』と言える」と語った。

小塚雅之氏

松下電器産業蓄積デバイス事業戦略室 室長であり、BDA取締役会共同議長の小塚雅之氏

 松下電器産業(株)蓄積デバイス事業戦略室 室長であり、BDA取締役会共同議長の小塚雅之氏は、BDとHD DVDの米国での市場比較をスライドで示し、「BDはこれまでの累計で250万枚以上売れており、その数値はHD DVDの2倍以上になる。この結果も受けて、すでに米国のいくつかの大手流通業者ではBDのみ取り扱いを絞る動きがあり、BDの標準化が進んできている」と述べた。

米国でBDはHD DVDの2倍以上の市場を形成している

米国でBDはHD DVDの2倍以上の市場を形成している

 日本の市場については「BD製品がどんどんラインナップされてきた。年末の家電量販店はBDだけになるのでは」との印象を述べた。

日本でのBDとHD DVDの製品ラインナップ

日本でのBDとHD DVDの製品ラインナップ

ハードの出荷台数を比較した場合、圧倒的にBDの製品が伸びている

ハードの出荷台数を比較した場合、圧倒的にBDの製品が伸びている

日本でのBDとHD DVDの両規格合算のソフト売り上げトップ10だが、BDがすべて占めている

日本でのBDとHD DVDの両規格合算のソフト売り上げトップ10だが、BDがすべて占めている

 また、国内におけるBDとHD DVDの両規格合算のソフト売り上げトップ10(GfK Japan(株)調べ)をスライドに示し、「トップ10はすべてBD」であることを強調し、「HD DVDは販売していたのでしょうか」と感想を述べた。その上で、「今年のクリスマスはBD一色になる安心して購入してほしい」と語った。



ソフトメーカーも訴えた
BDの優位性


 また、BDAに賛同するソフトメーカー陣も登壇した。20世紀フォックス ホームエンターテイメント ジャパン(株)代表取締役社長の内藤友樹氏は、「海賊版への対策面でBDはHD DVDに勝っている。その点からソフトメーカーとして、BDを選んだ」と述べた。ウォルト ディズニー スタジオ ホーム エンターテイメント日本代表塚越隆行氏は、「フォーマット戦争は消費者を無視している。一日も早く終わりにし、新しい映像環境を作らなければならない」と語った。

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