ココロをくすぐるテツの旅

ゆったりとした時間をSLとともに

　大井川鐵道以外にも、現役でがんばっているSLが全国各地にある。あなたも、ふらっとSLの旅に出てみるのはいかがだろう？

3時間半の長旅が楽しめるSL

SLばんえつ物語号

　4月下旬頃から12月の週末を中心にJR磐越西線を走るC57-180型。新潟から新津を経由して会津若松までの豊かな緑と阿賀野川沿いを片道約3時間30分かけて走っている。

　1969年に磐越西線での運転を最後に引退したが、1999年4月29日に復活を果たした。また、5号車の物販カウンターには“SLばんえつ物語号”オリジナルグッズやSLの客車エンブレムをデザインした地ビール、特製弁当などの販売も行なわれているほか、7号車には昔なつかしい赤い丸型ポストが設置されており、ハガキを投函すると、SLばんえつ物語号オリジナルの消印で郵送してくれる(切手はあらかじめ用意しておくこと！)。

基本情報
鉄道会社名	東日本旅客鉄道株式会社　SLばんえつ物語号
区間と距離	新潟駅～会津若松駅/約126.2km
料金	始発・新潟駅～終着・会津若松駅の場合：乗車券/大人2210円、小人1100円、指定席/大人510円、小人250円　※詳しくは公式サイトを参照
始発駅の所在地	新潟駅：新潟県新潟市中央区花園1丁目
終着駅の所在地	会津若松駅：福島県会津若松市駅前通り
問い合わせ先	SLインフォメーション(TEL：[phone])

架線のない、風情ある風景を楽しむなら“SLもおか”

　首都圏からも近く、土日を中心に1年を通してC12-66型、またはC11-325型に乗ることができる。営業距離は約41.9kmと短いが、SLが走るのは全線非電化で架線がない風情ある風景。車内でもらえる乗車記念証は、乗ったSLによって異なり、裏面にはそれぞれの蒸気機関車のデータが記されている。“関東の駅100選”にも選ばれているSLをかたどった真岡駅舎も必見だ。

基本情報
鉄道会社名	真岡鐵道株式会社　SLもおか
区間と距離	下館駅～茂木駅/約41.9km
料金	始発・下館駅～終着・茂木駅の場合：乗車券/大人1000円、小人500円、SL整理券(座席指定ではありません)/大人(中学生以上)500円、小人(小学生)250円　※詳しくは公式サイトを参照
始発駅の所在地	下館駅：茨城県筑西市乙86
終着駅の所在地	茂木駅：栃木県芳賀郡茂木町1499-2
問い合わせ先	真岡鐵道株式会社(TEL：[phone])

小京都・津和野へいたる2時間の旅

SLやまぐち号

　“貴婦人”の愛称で親しまれているC571型の蒸気機関車は、3～11月の土日と8月のお盆時期を中心に、山頭火が愛した新山口駅と山陰の小京都・津和野駅を約2時間かけて走っている。客車は展望デッキがついた1号車をはじめ、欧風の2号車、昭和風の3号車、明治風の4号車に大正風の5号車とそれぞれ雰囲気のある内装。また、夏季にはC56-160型と重連で運転され、マイテ49形客車が増結される。

基本情報
鉄道会社名	西日本旅客鉄道株式会社　SLやまぐち号
区間と距離	新山口駅～津和野駅/約93.9km
料金	始発・始発・新山口駅～終着・津和野駅の場合：大人1620円、小人(6歳以上～12歳未満)800円　※詳しくは公式サイトを参照
始発駅の所在地	新山口駅：山口県山口市小郡下郷1294
終着駅の所在地	津和野駅：島根県鹿足郡津和野町後田
問い合わせ先	西日本旅客鉄道株式会社　広島支社営業課(TEL：[phone])

都心からいちばん近いSL！

SLパレオエクスプレス号

　沿線で2000万年前の海獣“パレオパラドキシア”の化石が出土したことに由来するC58-363型。都心に最も近い蒸気機関車で、3月中旬から12月上旬の土日を中心に秩父の山々や荒川、田園風景の中を走っている。イベントなどに合わせてさまざまなヘッドマークが出るので、限定ヘッドマークの日は要チェックだ。

基本情報
鉄道会社名	秩父鉄道株式会社　SLパレオエクスプレス号
区間と距離	熊谷駅～三峰口駅/約56.8km
料金	始発・熊谷駅～終着・三峰口駅の場合：乗車券/大人920円、小人460円、SL座席指定券/大人小人同額700円、SL整理券(自由席)/大人小人同額500円　※詳しくは公式サイトを参照
始発駅の所在地	熊谷駅：埼玉県熊谷市桜木町1-202-1
終着駅の所在地	三峰口駅：埼玉県秩父市荒川白久1627
問い合わせ先	秩父鉄道株式会社　営業推進課　SL予約係(受付時間/年中無休9：00～17：00)(TEL：[phone])