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マイクロソフト、エンタープライズサービス事業の強化を発表

2007年07月26日 20時36分更新

文● アスキービジネス編集部

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マイクロソフトは今後エンタープライズサービス事業を強化することを発表した。現在の300名体制から、3年後に500名以上の体制構築を目指す。


「PLAN-J」を加速させ、よりサービス分野に注力していく


 マイクロソフトは2005年7月から3カ年計画としてスタートさせた経営方針「PLAN-J」の注力分野である企業ユーザー向け取り組み強化の一環として、エンタープライズサービス事業を強化することを発表した。

 7月9日に発表された新年度の方針説明会において、マイクロソフトの業務はコンシューマ向けの製品やサービスを担当する「デジタルライフスタイル」と、エンタープライズ事業を手がける「デジタルワークススタイル」の2分野に分かれることになった。

 エンタープライズ事業部門を率いる、代表執行役 兼 COO 兼 ゼネラルビジネス担当 樋口泰行氏は「新年度の注力分野として、“継続的な品質向上”“People Readyビジネスの訴求”“ソリューションパートナーの拡大”“サービス部門への投資”が挙げられる。特に保守運用まで含めたエンド・トゥ・エンドのエンタープライズサービスをこれまで以上に推進する。そのために人材への積極的な投資を進めていく」と述べる。

マイクロソフト代表執行役 兼 COO 兼 ゼネラルビジネス担当 樋口泰行氏

マイクロソフト代表執行役 兼 COO 兼 ゼネラルビジネス担当 樋口泰行氏

マイクロソフト代表執行役 兼 COO 兼 ゼネラルビジネス担当 樋口泰行氏

 マイクロソフトのエンタープライズサービスは、1994年に設置された企業の個別のニーズに対応する「プレミアサポート」、1995年に設置されたWindowsプラットフォームでの企業システム構築に関する企画・設計コンサルティングを行なう「マイクロソフトコンサルティングサービス(MCS)」が中心。

 執行役 常務 エンタープライズサービス担当の平野拓也氏によると「今後はプレミアサービスとMCSをより進化させ、製品の新技術の展開を加速させ、ユーザーに生産的な運用と利用を促していく。また、ユーザーの声から製品のさらなる改善を目指す」と述べる。

マイクロソフト執行役 常務 エンタープライズサービス担当の平野拓也氏

マイクロソフト執行役 常務 エンタープライズサービス担当の平野拓也氏

マイクロソフト執行役 常務 エンタープライズサービス担当の平野拓也氏

 エンタープライズサービス部門における今期の重点項目は下記の4点。

・「オファリング」によるサービスの提供
「オファリング(パッケージ化されたサービス)」により、プロジェクトの具体的な成果を明示することで、「成功したプロジェクトをIP(知的財産)とし、他のユーザーにとっても応用可能な汎用性を持たせ、ユーザーにとっての“わかりやすさ”と“使いやすさ”を重視したサービスを提供していく」(平野氏)。

・基幹システム向けサービスの提供
製品開発部門やパートナーと連携し、Windowsプラットフォームベースでのシステムの設計・開発、展開、運用までをカバーする包括的サービスを提供していく。「ガートナー調べによるとプロジェクトスタート前のITの戦略策定をしっかり定めることで、予算を2割を削減できるというデータもある。今後、事前のコンサルティングを行なうエキスパートの人材を強化していく」(平野氏)。

・パートナー連携の強化
マイクロソフトがこれまでに培ったノウハウをはじめとするIPをパートナー各社に対して提供することで、技術移転を推進し、パートナー各社のビジネスを支援や市場の拡大を狙う。

・製品品質・機能の向上
ユーザーやパートナーに製品をリリース前に試用してもらうTAP(Technology Adoption Program:早期導入プログラム)を導入することで、将来起こりうる問題を早期発見、早期解決していく。それによって、製品開発から展開、運用の各段階における製品品質と機能の向上を図る。

 なお、エンタープライズサービスの事業部門は現在の300名の体制から、今後3年間で500名以上の体制を実現する予定。

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