アップルは、現地時間の11日、米国サンフランシスコで開催中のアップル世界開発者会議“WWDC”における基調講演にて、今年10月に発売予定のMac OS X 10.5(開発コード名“Leopard”)の主な新機能を発表した。
10月出荷時の予定価格は129ドル。5ユーザーまでが利用できるファミリーパック版は199ドル。同社のCEOである、スティーブ・ジョブズ氏は、Leopardの300以上の新機能の中から、選りすぐった10個を順次紹介した。なお、基調講演の様子は、米アップルのウェブページでストリーミング配信されている。
【1】 Dockの“Stacks”機能
1番目の新機能は、新しいデスクトップ。Mac OS Xのランチャー“Dock(ドック)”に、複数の書類を重ね合わせて1つのアイコンで示す“Stacks”機能を追加した。Dock内にあるスタックされたアイコンにマウスカーソルを重ねると、内容を示すサムネールと共に、一覧リストがDockから飛び出す仕組みだ。ウェブブラウザーやメールでダウンロードしたファイルを収納する専用フォルダーも用意する。
アイコンが並ぶ半透明の背景が、より立体的なデザインになったDock(写真左)。ごみ箱の左にある2つのアイコンが、スタックされた状態を示す(写真右)。ゴミ箱のアイコンもDock背景の傾きに合わせて少し変わったようだ
【2】 “Cover Flow”にも対応したFinder
2番目の新機能は、新しくなったFinderで、従来のアイコン/リスト/カラムの3形式に加えて、“Cover Flow(カバーフロー)”という表示形式が増えた。これは同社のマルチメディア再生ソフト「iTunes」ですでに採用された表示形式で、iTunesではアルバムジャケットの画像を3D表示し、スライドバーを動かすことで、ジャケット画像を次々に見ながら目的のアルバムを見つけるというもの。LeopardのFinderでは、フォルダー内に含まれる書類のプレビューイメージをジャケットの替わりに使う。
また、各ウィンドウ左に表示される“サイドバー”に、“DEVICES” (デバイス)、“SHARED” (共有)、“PLACES” (場所)、“SEARCH FOR” (検索対象)──の4つの分類が追加され、サイドバーに登録された項目が見やすくなった。Windows機を含むネットワーク経由の他のコンピューターの中身を検索対象にする機能も新たに加わった。
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