買い換え需要に応えるプレミアムモデル“Rシリーズ”と
パーソナル液晶TV需要向けの“Dシリーズ”
シャープ(株)は20日、東京・赤坂見附のホテルニューオータニにプレス関係者を集め、液晶TV“AQUOS(アクオス)”の新製品として、高画質化を図った42Vインチ以上の大画面モデル“Rシリーズ”5製品と、2台目需要を見込んだ低価格な32V~20Vインチモデル“Dシリーズ”4製品、ならびにAQUOS向け周辺機器として“1bitシアターオーディオシステム”3製品を発表した。なお、2006年8月に発表されたAQUOS“Gシリーズ”は併売される。
スポーツやテロップなど動きの激しいシーンもチラツキなく表示 暗室3000:1、リビングでも1300:1の高コントラストを実現
AQUOS Rシリーズは、65V/57V/52V/46V/42Vインチの5サイズがラインナップされるフラッグシップモデル。同社が「AQUOS史上 もっとも美しい」を標榜するように、高画質化技術とスタイリッシュな筐体デザインを採用したのが特徴。
具体的には、新開発の高速画像処理エンジンにより、前後のフレームから中間フレームを生成することで毎秒120コマ(120Hz駆動)の倍速技術を採用した“倍速ASV液晶パネル”を搭載。これにより、スポーツ番組での動きの激しいシーンや、スクロールするテロップの文字の輪郭も、自然な色あいでくっきりした映像表現が可能になったという。
コントラストは、従来モデルの2000:1(暗室時)もしくは900:1(200ルクスのリビングルームを想定)に対して、3000:1もしくは1300:1に向上させている。このほか、RGB3波長に深紅を加えた4波長のバックライトを採用して、人肌の表現力を強化。周辺機器との連携に利用する“AQUOSファミリンク”対応のHDMI端子を2つから3つに増やし、今月14日に発表された“Blu-rayプレーヤー”『BD-HP1』などとの連携も可能となっている。また、IrSS(高速赤外線通信の受信機能)にも対応し、IrSS/IrSimple対応の携帯電話機やデジタルカメラで撮影した画像を、ワイヤレス接続で大画面TVに表示して楽しむことができる。
外観は、Gシリーズの52Vインチモデルと比べて32%の薄型化と、12%の軽量化を実現。従来より壁掛けや壁寄せの設置がより容易になったとしている。このほか、付属リモコンを改良して液晶パネルを搭載し、操作内容が手元で分かりやすくなった、TV側の受光部を本体下部と上部に2ヵ所用意することで操作が簡便になった、買い増しユーザー向けにリモコンコードを2つ持つことで、誤操作を防ぐことができるようになった、などの細部の改良も施されている。
価格はいずれもオープンプライスで、編集部による予想実売価格と主な特徴は以下の通り。
- LC-65RX1W
- 65Vインチ/1920×1080ドット表示/450cd/m2/バックライト寿命約6万時間
地上デジタル&BSデジタル/110度CSデジタル対応ダブルチューナー搭載
1080p対応のHDMI×3/DVI-I×1/D5×3、外部録画機器やカムコーダーと接続するi.LINK(TS)×2などの映像入力を装備
1bitデジタルアンプと2.1chスピーカーシステムを内蔵
消費電力500W、待機時消費電力0.08W(クイック起動オン時68W)
本体サイズ/重量(本体のみ):幅157.9×奥行き12.4(最薄部9.6)×高さ98.2cm/約61.0kg
約100万円/3月10日 - LC-57RX1W
- 57Vインチ(サイズと消費電力以外の特徴は65Vインチモデルと同一)
消費電力390W、待機時消費電力0.08W(クイック起動オン時68W)
本体サイズ/重量(本体のみ):幅139.1×奥行き12.3(最薄部9.5)×高さ87.4cm/約51.0kg
約90万円/4月16日 - LC-52RX1W
- 52Vインチ(サイズと消費電力以外の特徴は65Vインチモデルと同一)
消費電力315W、待機時消費電力0.08W(クイック起動オン時56W)
本体サイズ/重量(本体のみ):幅127.4×奥行き9.3(最薄部8.5)×高さ81.0cm/約34.5kg
約65万円/3月10日 - LC-46RX1W
- 46Vインチ(サイズと消費電力以外の特徴は65Vインチモデルと同一)
消費電力280W、待機時消費電力0.08W(クイック起動オン時56W)
本体サイズ/重量(本体のみ):幅113.8×奥行き9.3(最薄部8.5)×高さ73.0cm/約30.0kg
約55万円/3月10日 - LC-42RX1W
- 42Vインチ(サイズと消費電力以外の特徴は65Vインチ)
消費電力257W、待機時消費電力0.08W(クイック起動オン時56W)
本体サイズ/重量(本体のみ):幅103.8×奥行き8.8(最薄部8.5)×高さ67.9cm/約26.0kg
約50万円/4月16日
AQUOS Dシリーズは、ブラック系/ホワイト系/レッド系の3色を用意して、部屋のカラーリングに合わせて選べるのが特徴。サイズは32V/26V/20Vインチの3タイプで、32VインチにはフルHD(1080p表示)対応の上位モデルも用意される(それ以外は1366×768ドット表示)。
液晶パネルは、黒が引き締まって見えるという“ブラックASV液晶”を採用し(20インチモデルのみ“ASV液晶”)、HDMI端子(AQUOSファミリンク対応)2系統とi.LINK端子2系統を装備する。
価格はすべてオープンプライスで、編集部による予想実売価格と主な特徴は以下の通り。
- LC-32DS1(-B/-W/-R)
- 32Vインチ/1920×1080ドット表示/450cd/m2/コントラスト比2000:1
地上デジタル&BSデジタル/110度CSデジタル対応チューナー搭載
HDMI×2/DVI-I×1/D4×2、i.LINK(TS)×2などの映像入力を装備
10+10W出力ステレオスピーカー内蔵
消費電力未定
本体サイズ/重量(本体のみ):未定
28万円前後/5月10日 - LC-32D10(-B/-W/-R)
- 32Vインチ/1366×768ドット表示/450cd/m2/コントラスト比1500:1
地上デジタル&BSデジタル/110度CSデジタル対応チューナー搭載
HDMI×2/ミニD-Sub15ピン×1/D4×2、i.LINK(TS)×2などの映像入力を装備
10+10W出力ステレオスピーカー内蔵
消費電力142W、待機時消費電力0.1W(クイック起動オン時23W)
本体サイズ/重量(本体のみ):幅79.7×奥行き9.6(最薄部8.8)×高さ53.8cm/約16.0kg
21万円前後/3月10日 - LC-26D10(-B/-W/-R)
- 26Vインチ(サイズと消費電力以外の特徴は26Vインチモデルと同一)
消費電力123W、待機時消費電力0.1W(クイック起動オン時23W)
本体サイズ/重量(本体のみ):幅66.3×奥行き9.6(最薄部8.8)×高さ46.1cm/約11.5kg
17万円前後/3月10日 - LC-20D10(-B/-W/-R)
- 20Vインチ/1366×768ドット表示/500cd/m2/コントラスト比1200:1
地上デジタル&BSデジタル/110度CSデジタル対応チューナー搭載
HDMI×2/ミニD-Sub15ピン×1/D4×2、i.LINK(TS)×2などの映像入力を装備
5+5W出力ステレオスピーカー内蔵
消費電力72W、待機時消費電力0.14W(クイック起動オン時12W)
本体サイズ/重量(本体のみ):幅53.2×奥行き9.6(最薄部8.8)×高さ37.0cm/約6.6kg
12万円前後/3月10日
掲載当初、LC-20D10の予想実売価格を17万円前後と記載しましたが、正しくは12万円前後となります。お詫びして訂正いたします。 (2007/02/27)
また、プレスリリースなどは出されていないが、会場には16インチの小型液晶TV“AQUOS”『LC-16E1』(3月10日発売予定、予想実売価格10万円前後)も展示されていた。
AQUOS R/Dシリーズと同時に発表されたオーディオシステムは、“AQUOSオーディオ”と名付けられ、3製品がラインナップされている。最上機は、同社独自の“1bitデジタルアンプ”を採用したBlu-rayプレーヤー内蔵のサラウンドアンプと、タイムドメイン理論に基づく広いリスニングポイントを持つ5.1chスピーカーをセットにした受注生産モデル“BD1ビットシアターシステム”『BD-MPC70』で、希望小売価格は105万円。このほか、65Vインチクラスとの組み合わせを想定したAQUOSファミリンク接続対応のTVラック型スピーカーシステム『AN-ACR1』(オープンプライス、予想実売価格25万円前後)、46Vインチクラスとの組み合わせを想定した『AN-ACS1』(オープンプライス、同20万円前後)が用意されている。