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ASCII Power Review 第93回

2画面ノートユーザーのジャイアンさんが厳しくチェック

ROG Zephyrus Duo 15 実機レビュー = リフトアップで2画面ノートPCの完成形だ!!

2020年08月28日 13時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 ASUS JAPANは、デュアルディスプレーを搭載したゲーミングノートPC「ROG Zephyrus Duo 15 GX550LXS」を発売した。「ZenBook Pro Duo」、「ZenBook Duo」とメインとセカンドが同幅のデュアルディスプレーを搭載したノートPCを発売しているが、ROG(Republic of Gamers)ブランドとしては本製品が初めて。また、見やすいようにセカンドディスプレーが持ち上がるなど、独自機構が実装されている。

 現ZenBook Duoユーザーという視点から、徹底レビューをお届けしよう!

ASUS JAPAN「ROG Zephyrus Duo 15 GX550LXS」直販価格63万6182円(税別)

メインディスプレーを開くとセカンドディスプレーがリフトアップし、見やすい角度になる。またセカンドディスプレーの下には28.5mmの吸気口がふたつ設けられており、冷却性能の向上にも寄与している

セカンドディスプレーはタッチ、デジタルペン対応。ただし、メインディスプレーは非対応。う~ん、残念!

メモリー容量以外は
ゲーミングノートPCとして最高クラスのスペック

 本製品に用意されているのは1モデルのみ。OSは「Windows 10 Home 64bit」(バージョン1909)、CPUは第10世代(Comet Lake)の「Core i9-10980HK」(8コア16スレッド、2.40~5.30GHz)、ディスクリートGPUは「NVIDIA GeForce RTX 2080 SUPER Max-Q」、メモリーは32GB(DDR4-3200)、ストレージは2TB SSD(NVMe PCIe接続、RAID 0、1TB×2)を搭載している。

 メモリー容量以外は、ゲーミングノートPCとして最高クラスのスペックと言える。なお、メーカー保証対象外となるがSO-DIMMスロットがひとつ空いており、メモリーを最大48GBに増設可能だ。

 最大の売りであるデュアルディスプレーは、メインが15.6型UHD TFTカラー液晶(3840×2160ドット、AdobeRGBカバー率100%、60Hz、ノングレア)、セカンドが14型UHD TFTカラー液晶(3840×1100ドット、60Hz、ノングレア、タッチ対応)。なお、セカンドディスプレーでデジタルペン「Surfaceペン」を試したところ、問題なく利用できた。Microsoft Pen Protocol対応のほかのデジタルペンも使えるはずだ。

 一方、メインディスプレーはタッチ、デジタルペンに対応していない。ZenBook Pro Duo、ZenBook Duoでは対応していただけに残念な仕様だが、ユーザーの声を反映した結果なのかもしれない。

 通信機能は、有線LANが1000BASE-T/ 100BASE-TX/ 10BASE-T(RJ-45)、無線LANがWi-Fi 6(11ax)対応。そしてBluetooth 5.0に準拠している。ハイエンドマシンだけに、欲を言えば有線LANが2.5Gbps通信に対応してほしかったところだ。

 

パッケージには、パームレスト、本体、ACアダプター、電源ケーブル、説明書類(保証書、マニュアル、初めにお読みください、iフィルターについて、キングソフトフライヤー、DYING LIGHTS(はがき))が同梱されている

本機には「Core i9-10980HK」と「NVIDIA GeForce RTX 2080 SUPER Max-Q」というハイパフォーマンスなチップを採用。Thermal Grizzly社製液体金属グリス、5本のヒートパイプ、252枚の極薄0.15mmフィンを使用した4つのヒートシンク、83ブレード構成のふたつの12Vファンなどによる新冷却システム「Active Aerodynamic System Plus」により、CPUとディスクリートGPUの性能を最大限に引き出すと謳われている

バッテリー駆動時間は短いがUSB PD対応充電器でチャージ可能

 ROG Zephyrus Duo 15のサイズは360×268×20.9~23.0mm、重量は約2.5kg。シャーシはすべて金属製で、高剛性が確保されている。設計容量90,005mWhのバッテリーが内蔵されているが、高性能とのトレードオフでバッテリー駆動時間は約4.8時間だ。

 インターフェースは、Thunderbolt 3×1(USB PD、DisplayPort 1.4対応)、USB 3.1 Type-A×1、USB 3.0 Type-A×2、HDMI 2.0b×1、マイク入力×1、ヘッドフォン出力×1、有線LAN×1が用意。Thunderbolt 3端子はデータ転送、映像出力、給電に対応している。

 手持ちの機材で試したところ、モバイルディスプレーにケーブル1本で映像と電源を出力したり、USB Power Delivery対応充電器で本機を充電できることを確認できた。100WのUSB PD対応充電器でも電力が足らないが、外出用にサードパーティー製を用意しておけば純正ACアダプターより荷物を軽くできる。

シャーシはオール金属製。ROGのロゴは鏡面仕上げだ

本体底面。セカンドディスプレー下に28.5mmの吸気口がふたつ用意されているので、底面の吸気口の面積は狭い

セカンドディスプレーは「ROG ScreenPad Plus」と名付けられており、ZenBook Pro Duo、ZenBook Duoとは異なる壁紙が表示されている。なおウェブカメラは搭載されていない

カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「ColorAC」で計測したところ、sRGBカバー率100%、AdobeRGBカバー率99.2%、DCI-P3カバー率90.6%と、スペックどおりの色域を確認できた

セカンドディスプレーをリフトアップできるといっても、まったく同じ視野角になるわけではない。見た目の明るさを合わせるためには輝度を調整する必要がある

キーボードは83キーの英語仕様のみ。キーピッチは実測19.2mm前後

キーストロークは1.4mm

オールキーRGBイルミネートキーボードが採用されており、キーごとに色をカスタマイズできる。また複数のエフェクトも用意。これは色が左から右に変化する「レインボー」というエフェクトだ

本体背面には有線LAN×1、USB 3.1 Type-A×1、HDMI 2.0b×1を用意

右側面にはUSB 3.0 Type-A×2、Thunderbolt 3×1(USB PD、DisplayPort 1.4対応)、左側面には電源端子×1、マイク入力×1、ヘッドフォン出力×1を配置。セキュリティーロックスロットは装備されていない

メインディスプレーの角度は実測53度、セカンドディスプレーの角度は13度

ACアダプターのコード長は実測125cm前後、電源ケーブルの長さは実測180cm前後

ACアダプターの型番は「ADP-240EB B」。仕様は入力100-240V~3.5A、出力20.0V 12.0A、容量240.0W

Thunderbolt 3端子にUSB PD充電器を接続すると、「CPU/GPUに対する負荷が高いプログラムを終了することをお勧めします」というメッセージが表示される。今回実際に90WのUSB PD充電器でアイドルさせてみたが、メイン、セカンドディスプレーを最大輝度に設定しているとバッテリー残量が少しずつ減ってしまった。USB PD対応充電器での充電はスリープまたはシャットダウン状態が確実だ

本体の実測重量は2500g

ACアダプターと電源ケーブルの合計重量は実測763.5g

最大の進化点はリフトアップするセカンドディスプレー

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