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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第176回

無料ツールとAIでMV制作が激変 After Effectsまで自動操作できた

2026年10月05日 07時00分更新

文● 新清士

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After Effectsの作業もAIに“丸投げ”

 GitHubからJIZURAをダウンロードし、ローカルで起動したうえで、GPT-6 Astraに使用する音楽のパスと歌詞を渡して解析させ、タイミングを合わせて配置するよう指示します。すると、OpenAIがオープンソースとして公開している音声認識モデル「Whisper」を使い、正確なタイミングを割り出し、それに合わせてJIZURAに歌詞を配置してくれます。

 もちろん、その状態から、さまざまな演出を変更・調整することができます。

 実際に、筆者が音楽AIサービスの「Suno」で作成した音楽に、JIZURAで字幕をつけてみました。一度読み込めば、最初の設定から自分の気に入る表現へ切り替える程度の作業で、所要時間は30分程度でした。それほど時間をかけずに、さまざまな表現を使った、美しく楽しいタイポグラフィを実現できました。

できあがった動画の一部

△Sunoで作成した『設計と意志』に、JIZURAでテキストをつけた動画

 どの程度の表現力があるのかを見るために、搭載されている演出部品をすべて使い、すでに作成していたMVに重ねて表示するようAIに指示し、作成させてみました。左がテキストをつけた状態で、右が元のMVです。作成した当時の709種類の演出部品をすべて盛り込んでいます。さすがに短い動画なので、とにかく忙しい映像になっていますが、JIZURAで多様な表現が可能であることがわかります。

△左がJIZURAでテキストをつけた動画

 ただ、キャラクターの背後に文字を出すといった、切り抜きや合成処理に必要なレイヤー構造は、JIZURAではつけることができません。そうしたことを実現するには、映像のレイヤー構造を扱えるAfter Effects(AE)といった外部アプリを使う必要があります。AEデータの書き出しに対応しているので、今回はAEと連携させました。

 Opus 5.5やGPT-6 Astraでは、画像に対する理解力が強化され、MCPを通じてAEもかなり自由に操作できるようになってきました。AEはやはり、初心者には学習のハードルが高い映像編集ツールで、以前、筆者も少しかじってみたものの独特で複雑なUIに、早々に投げ出していました。

 9月22日にリリースされたOpus 5.5の能力評価も兼ねて、JIZURAとAEを連携させ、指示だけでMVを作成させてみました。ルールとしては、AEのエフェクトを使うこと、トンネル効果などの3Dレイヤーを組み合わせること、キャラクターにマスクを使い、テキストがキャラクターの前後に配置されるようなシーンを作るよう指定しています。ただし、演出などはすべてOpusに任せました。ポイントは、AEではそれなりの知識が必要なエフェクトも作成できている点です。

 そして、何度か修正させながら、実際に完成させることができました。例によって、AEの操作は完全にOpusに任せており、筆者は一度も触っていません。ただ、JIZURAとAIのみで作成するよりも、AE連携は時間がかかります。この90秒の曲を設定するのに、1時間程度かかった印象です。

 また、一般的にOpus 5.5はGPT-6 Astraよりも美的センスが高いという評価もありますが、筆者は、Opus 5.5の美的センスはMV制作では微妙にダサいのではないか、という印象を持ちました。文字の重なり方にも微妙にセンスがなく、読めない部分があるなど、手放しでかっこいいと言えるものではありませんでした。

ゲストキャラの田中さんが歌う「Residual Heart」。元のMVはLTX-2.3で過去に作成したもの

△Residual Heart の比較動画。左が編集後、右がオリジナル

AEの実際の編集画面。レイヤー数はJIZURAから持ち込んだデータに対応しており、全部で51枚ある

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