印象的なことが起きた場所でボタンを押すだけで
マップ上に記録を残せる「タイム&プレイス」が意外と便利
モバイルリンクのもう1つの魅力がライフログである。歩数や消費カロリーに加え、スマートフォンの位置情報を利用して移動経路を地図上に残せる。さらに旅行先で素晴らしい景色や、もう一度来たいカフェやレストランを見つけたら、その場で時計右下のボタンを押す。「タイム&プレイス」機能により、スマートフォンを取り出さずに、その場所と時刻をアプリの地図上へ記録できるのだ。
F-B100W自体にGPSが搭載されているわけではなく、測位するのはあくまで連携したスマートフォンである。それでも、ポケットやバッグからスマートフォンを取り出し、地図アプリを開いて保存する一連の操作を、腕時計のボタンひと押しで始められるメリットは大きい。普通の機能に見えるが、実際に使うと意外なほど便利である。
多機能すぎず、頻繁に充電を求められるわけではない
その程よさが魅力
ただ安いという理由だけで、筆者が最初のF-91Wを買ったのはいつだったか、もう忘れてしまった。公称では電池寿命約7年をうたい、1000円以下で購入できた。それでも筆者は電池を交換して使い続け、新しいバリエーションが登場すれば必ず買ってきた。写真に写る934円の値札は、そんな時代の動かぬ証人である。
F-B100Wも、F-91W風の外観でなければ衝動買いしなかったかもしれない。しかし逆に言えば、半世紀近く続くデザインだからこそ、Step TrackerやBluetoothといった今時の機能を違和感なく受け止められる。スマートウォッチほど多機能ではないが、充電に追われず、通知にも邪魔されず、時刻と歩数と記憶に残したい場所だけを静かに記録する。その少し控えめな賢さが本製品の魅力である。
昔は1000円以下だったF-91Wも、今では1000円超。今回のF-B100Wは7040円だった。それでもF-91W愛が人一倍強い筆者に、冷静な価格比較はあまり意味を持たない。もしなにかの間違いで総カーボンファイバー製F-91Wが発売されたなら、Step Trackerがあろうがなかろうが、筆者はお金に糸目をつけず衝動買いするだろう。

今回の衝動買い
・アイテム:カシオ「F-B100W-1AJF」
・購入:Amazon.co.jp
・価格:7040円
T教授
日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。
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