新しい規格のUSBケーブルが出るたびUSBテスターも登場する
そして衝動買いのループは続く
安心確実なUSBケーブルを選別したいという素朴な目的から、数年前に最初のUSBテスターを購入したのがすべての始まりだ。しかし、USB規格の進化スピードは筆者の想像をはるかに超えていた。少し前までの最新技術があっという間に陳腐化し、対応する新しいテスターが発売される悪循環が続いている。
市場にあふれる全製品の量から言っても、もはや人間が五感をフルに働かせてケーブルの完成度や精度を判断できる時代ではない。日本国内で製造している企業は皆無かもしれないが、それでも安全なのは国内有名メーカーのそこそこまともな価格の製品を買うことだ。
と、頭では理解しているが、ド派手で極太柔軟なシリコン系ケーブルやオシャレな金属プラグ、ギミック感満載の液晶付きデバイスが載った変態系USBケーブルを見つけると、筆者の衝動買いの虫は抑えられない。
プロ向けのテスターを入手、業界での標準機のようだ
超素人の筆者だが今回は友人のエンジニアも使っている少々値の張るプロ向けのテスター「POWER-Z」を衝動買いしてしまった。実はメールで不具合を問い合わせた輸入代理店もこのPOWER-Zを愛用しており、中国の製造工場とデータを突き合わせる業界標準機のようなのだ。
一方で、国内大手メーカーともなれば、高額な公式アナライザーやオシロスコープといった測定器で中華チップの甘さを冷徹に弾いているはずだ。そんな大手の結界をすり抜けてきた怪しいケーブルたちを、新旧2台のテスターで暴くのが今回の目論見だ。まずは先月に手に入れたばかりの、ジャストシステムが販売する未テストの2本のケーブルから検証を始めてみよう。製造はアイティプロテック(ITPROTECH)だ。
従来から愛用している乾電池駆動対応の「TREEDIX」に両端を繋ぐと、10Gbps対応を示す十分納得のいく堅実な数値が表示された。続いて外部給電が必須な片端接続タイプの「POWER-Z」に同じケーブルを繋いだところ、速度の項目に「10Gb/20Gb」という丁寧な表記が現われた。
これはTREEDIXが生データ通り「1レーン10Gbps」と無骨に表示するのに対し、POWER-Zは「2レーン束ねれば20Gbps(Gen2x2)で動く」と親切に自動翻訳してくれているためだ。なお、Type-Cケーブルのテストで少しでもおかしな感覚を覚えたら、左右の入れ替えやプラグを180度裏返す操作が欠かせない。コストカットのために片面にしかeMarkerの回路を繋いでいない横着な製品が実在するからである。
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