質感やデザインの完成度が高いだけにAIの進化に期待
進化を待っているうちに、また新しい製品を衝動買いしそう
普通の眼鏡に限りなく近いデザイン、Ray-Banブランドならではの質感、そして街中で違和感なく掛けられる完成度の高さ。Ray-Ban Metaは、スマートグラスを「普通の眼鏡」として社会へ浸透させるという意味では、現時点でも極めて魅力的な製品だ。一方で、度付きレンズを含めれば筆者の支払い額は9万4380円。この価格になると、多くのユーザーは「眼鏡」としてではなく、「AIデバイス」としての価値も当然期待するはずだ。
その視点で評価すると、Ray-Ban Metaの設計思想には大いに共感できるものの、2026年現在のAI体験という意味ではユーザーの期待との間に少々ギャップがあるように感じた。
もし「カメラは不要で、とにかくChatGPTやGeminiとの自然な対話を楽しみたい」というのであれば、度付きレンズを入れても約1万6000円のOWNDAYS CONNECTという選択肢もある(1万6000円でAIとの会話が実現できるオーディオグラス「OWNDAYS CONNECT」を衝動買い)。AIグラスという言葉が付いていても、ユーザーが本当に求めているのは眼鏡そのものではなく、「どんなAIと付き合えるか」なのかもしれない。
もちろん、この評価は2026年7月時点の話ではある。AIはハードウェアではなく、ソフトウェアの進化によって驚くほど化ける世界だ。ツートップのAIには届かなくても、エシロールルックスオティカが日本語音声認識能力や日米のMeta AIの格差を少しでも縮めてくれるように活動してくれるのが理想だろう。
半年後には今回の評価が古くなっている可能性も十分ある。それこそがAIガジェットの面白さでもある。だから筆者は、今回も少々辛口な評価を書きながら、次のアップデートを誰よりも楽しみに待っている。
そして待っている間に気がつけば、また新しいAIグラスを衝動買いしているだろう。筆者につられてフラフラするもよし、筆者を反面教師として独自のスマートAIグラスの選択基準を持つこともまたよしなのだ。しかし買わなければ何も始まらない。

今回の衝動買い
・アイテム:Ray-Ban Meta Optics+度入りレンズ
・購入:眼鏡市場 上野店
・価格:8万2500円(Ray-Ban Meta)、5940円×2(度付きレンズ)
T教授
日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。
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