肝心のMeta AIの性能がどうも物足りない
レンズ内ディスプレーがないだけにこれは結構致命的
スマートグラスを購入しようと考える人は、少なからずAIにも興味があり期待しているはずだ。そこで実際にRay-Ban Metaへ目の前のフィギュアについて質問してみた。恐竜までは正しく認識したものの、その横にいたおなじみのTEDを「ダース・ベイダー」と回答した。
思わず笑ってしまったが、同じ被写体をRokidスマートAIグラスに見せると、こちらは正しくTEDと認識した。加えてRay-Ban MetaにはRokidのようなレンズ内ディスプレーがないのでこの説明を音声だけで聞くことになる。目による先読みができないのでそこそこかったるい。加えて人混みではほとんど聞こえない。
もちろん、一度の誤認識だけで製品を評価するつもりはない。しかし、その後もMeta AIへ音声でいくつか質問してみると、正しく答えられたのは最初の質問くらいだった。筆者が今回Ray-Ban Metaを購入した眼鏡市場の話や、VポイントからPayPayへの移行、さらにはInstagramに関する質問など、日本で日常的に利用するサービスへの理解はまだ十分とは言えない印象だった。筆者には最新のAIというより、初代Google HomeやAmazon Echoとお決まりのセリフだけで会話しているような感覚に近かった。
対照的だったのがRokidスマートAIグラスだ。先日、富山県高岡市でなじみの寿司店のネタ札を撮影して質問したところ、読み間違えたのは「しろえび」だけだった。これは人間でも読めない人がいるかもしれないレベルだ。
さらに台北からの帰国便では機内食メニューを読み上げ翻訳させてみたが、こちらもほぼ完璧だった。もちろん両者のAIエンジンは異なるため単純比較はできない。それでも「AIグラス」と名乗る以上、筆者が期待するのは、こうした実用的なアシスタント能力なのである。
撮影した写真も比較した。細かな評価は読者それぞれに委ねたいが、筆者にはRokidの方が全体に明るく鮮明で、より現代的な絵づくりに感じられた。さらにRay-Ban Metaにはレンズ内ディスプレーがないため、撮影直後に構図やピントを確認できない。撮影後はスマートフォンへ転送して初めて結果がわかる仕組みで、不要な写真を事前に削除することはできない。このあたりは「普通の眼鏡らしさ」を優先した設計とのトレードオフなのだろう。
バッテリーについても確認した。AIとの対話や写真撮影を積極的にすると、実際の駆動時間は公式スペックより短く感じられる。ケースへ戻した後の充電時間をスマートフォン側アプリで計測すると、残量10%から50%まで約14分、満充電までは約50分必要だった。この充電速度自体に不満はないが、長時間連続して使う場面では、交換式カプセル電池で使い続けられるRokidが採用した「使い続けられる」という設計思想を高く評価したい(「Rokid スマートAIグラス」はスマホ時代の電力インフラを味方につけたAIグラス)。
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