北米で昨年比240%成長という驚異的な伸びを示している「NinjaOne」というサービスがある。日本人にとってなじみ深い社名ながら、IT業界の人に聞いても意外と知っている人は少ない。NinjaOneとはいったい何者か? 日本でNinjaOneの総販売代理店を務めるマクニカの中地 凌氏に話を聞いた。
年比成長率で70%超え グローバルで約4万社の実績
NinjaOneは2013年、米国テキサス州オースティンで産声を上げている。セキュリティベンダーとしては、新興というより中堅と言えるだろう。エンドポイント管理サービス「NinjaOne」を展開しており、現在のユーザーは140カ国以上で約4万社を誇っているが、半数はマネージドサービス経由での利用ユーザーに占められているという。
クラウド型の認証サービスで高いシェアを誇るOktaが、業務アプリの利用動向を年次でまとめた「Businesses at Work」(関連記事:Notion爆伸び、GoogleがMicrosoftに肉薄 日本の業務アプリ利用動向って独特すぎない?)。2025年度版において、グローバルでもっとも成長した業務アプリがこのNinjaOneだ(ちなみに日本ではNotion)。2020年の調査以来、初めてのランキング入りでありながら、昨年比の240%という驚異的な成長。2位のCrowdStrike Falconの66%から大きく水を開けている。どんな会社か気になるユーザーは多いだろう。
実際、NinjaOneから公開されている成長率も驚異的だ。2025年度の年間計上収益(ARR)は5億ドル(約812億円)を超える。ARR5億ドル規模の最近のIT企業を調べると、Perplexity、Netskope、Notion、Cursorなど。年比成長率もIT市場全体を大きく上回る70%を達成している。「この規模で70%成長を達成しているのが、存在感を出しているポイントです」とマクニカの中地氏は指摘する。
IT部門の日常業務はすでに人手でカバーできるレベルを超えている
NinjaOneは、エンドポイントと言われる業務端末の資産管理・脆弱性管理を1つのプラットフォームで完結する。端末自体やソフトウェアの一括展開、更新、パッチ、脆弱性の管理、リモート管理、バックアップまで網羅し、IT部門の日常業務を一元的にサポートする。
NinjaOneが解決する課題としては、管理対象や領域の拡大により、IT部門が人手でカバーできるレベルを超えているという課題が挙げられる。「マルチOSへの対応、デバイスの増大、リモートワークの普及などが増え、全端末を把握するのが難しくなっています。OSやアプリケーションのセキュリティ、パッチ、脆弱性管理も困難です」と中地氏は指摘する。
具体的には、管理できていない端末があったり、年々迅速になっていく脆弱性の対応に遅れたりといったリスクがある。こうした課題を解決すべく、資産管理、パッチ管理、モバイルデバイス管理(MDM)、リモート管理などのツールを導入すると管理が複雑化する。そもそもIT部門は慢性的な人手不足が続いており、属人化やコスト増などでますます運用負荷が増加するという負のループだ。
こうした課題を解決するには、全端末の把握や、非管理端末の検出、脆弱性などの可視化を単一のツールで実現し、自動化を図るしかない。「見える・まとまる・自動で動くが前提条件」をエンドポイント領域で実現したのがNinjaOneになる。「今まで複数のツールの導入や運用でかかっていたコストや負荷を軽減し、ワンプラットフォームですべてを管理できるのがNinjaOneのコンセプトです」(中地氏)
手間のかかるパッチ管理も自動化できる
実際、NinjaOneは1つの軽量なエージェントで動作し、リアルタイムにデバイスのパフォーマンスを監視する。中地氏は「設定の反映に時間がかかるとか、更新情報が遅いといったこともなく、1分間隔でつねに更新し続けていますので、タイムラグがほぼありません」と説明する。
もちろん、管理コンソールも1つだ。管理対象のプラットフォームは、Windows、Mac、LinuxなどのPCとサーバーに加え、従来MDM(モバイルデバイス管理)ツールが対象にしていたiOSやAndroidのモバイルデバイスまでカバーする。
また、脆弱性やパッチ管理などスケジュールされたアクションを自動化する機能も搭載している。未適用のパッチを検出し、パッチファイルを自動取得し、リスク判定ののち、自動配信するといった一連の作業をNinjaOne側で行なう。業界最多を謳う8000以上のサードパーティとの連携も実現しているため、幅広いソフトウェアで脆弱性やパッチ管理を自動化できるという。「機能的に不足していても、スクリプトを使えば、お客さまのやりたいことはかなり実現できると思います」(中地氏)
そして、ワンプラットフォームで提供するのに加え、既存の製品がカバーしきれなかった「ワンモア」の機能もNinjaOneの大きな特徴だ。たとえば、従来は専用製品を利用することが多かったリモートアクセスによる管理・監視、ランサムウェア対策となるバックアップなどの機能も搭載している。ワンプラットフォームでありながら、エンドポイント管理、パッチ管理、MDM、バックアップなど必要な機能のみ利用することも可能だという。
日本ではマクニカが2025年9月から国内総代理店としてNinjaOneを販売している。NinjaOne自体も先日7月9日に日本市場参入を発表し、24時間365日の日本語サポートを開始している。「管理を効率化するためのツールが乱立し、管理にさらに手間がかかっている」という課題を抱えているIT部門には刺さる製品だと感じられた。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります













