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米国では成長10位ランキングの半分がセキュリティ系

Notion爆伸び、GoogleがMicrosoftに肉薄 日本の業務アプリ利用動向って独特すぎない?

2026年05月01日 18時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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「米国ではセキュリティへの投資が過熱」「日本ではNotionが急成長」「Google WorkspaceがMicrosoft 365に肉薄」。アイデンティティ管理を手がけるOkta Japanは年次の業務アプリ利用状況調査を披露。独特すぎる日本の業務アプリ利用動向やAIの台頭など、さまざまなインサイトを得ることができた。

調査について発表したOkta Japan APJプロダクトマーケティング部 シニアマネージャー 高橋 卓也氏

米国の成長株はセキュリティ製品 日本はNotionが急成長

 Oktaの「Businesses at Work」は、Oktaの認証サービスを利用するユーザーが、普段どのような業務アプリを利用してるかを年次でまとめたレポート。世界中の大企業、中小企業、スタートアップを対象としており、Okta Integration Network(OIN)と連携するアプリケーション、ITインフラからの匿名化したデータを分析している。

 今年発表されたBusinesses at Work 26によると、グローバルでもっとも急成長した業務アプリはエンドポイント管理プラットフォームの「NinjaOne」。2020年の調査開始以来、初めてランキング入りで、昨年から240%成長という驚異的な伸びを示している。

エンドポイント管理プラットフォーム「NinjaOne」が急成長

 注目すべきはNinjaOne含めて、10位中半数がセキュリティソリューションという結果。ただ、日本で認知度があるのはCrowdStrike Falconくらいで、その他はあまり知られていないサービス。Islandはセキュアブラウザ、Vantaはコンプライアンス系、NordLayerはVPN系のサービスだ。Okta Japan APJプロダクトマーケティング部 シニアマネージャー 高橋 卓也氏は、「AIの投資に注目は詰まっているが、既存のインフラ保護と新しい脅威への対策ということで、セキュリティの投資に再度火が付いている印象」と語る。

 昨年からの成長を見ると、グローバルと同じく、北米でもセキュリティ製品の導入が中心。ただ、日本ではコラボレーション領域が業務アプリの市場を牽引しており、昨年からもっとも成長したのは、43%の成長を見せたNotionだった。「昨年1位だったGitHubやGoogle Workspaceもかなり成長しており、コラボレーションツールが浸透し始めている」(高橋氏)。

北米ではNinjaOneが圧倒的な成長だが、日本ではNotionの伸びが目立つ

トップ3位は安定 日本ではSlack、Box、Notionがトップ10にランクイン

 現在グローバルでもっとも利用されている業務アプリはMicrosoft 365。2位がGoogle Workspace、3位がAWSで、この3つは業務にほぼ不可欠なインフラとして定着している。また、グローバルで躍進著しいのは、コラボレーション、開発、デザインツールでSlackは6位に、GitHubは8位に、Figmaは11位に上昇している。

 日本でもトップ3はグローバルと一致しているが、日本ではGoogle Workspaceの導入が進んでおり、1位のMicrosoft 365にかなり肉薄してきているという。独自の傾向としてはSlackが4位に、Boxに5位に入ったほか、そして成長著しいNotionが9位にランクインしていることが挙げられる。

日本ではSlackやBox、Notionの利用が増えている

 1社あたりの平均導入アプリ数は、グローバルで3%減の98個。米国では4%減の109個だが、日本では米国の約半分の53個。とはいえ、日本の業務アプリ数は過去3年で急増しており、今回も15%増になっている。また、2000名以上の大企業は259個で5%増。中小企業は72個で1%増、スタートアップは46個で10%増だという。

 アプリの組み合わせを調べたベストオブブリードの調査では、Microsoft 365と併用されているサービスが調べられている。過半数を超えたのはAWSとGoogle Workspaceで、以降Zoom、Salesforce、Slackが続く。

増える非人間アイデンティティ(NHI) 多要素認証の導入も進む

 認証サービスであるOkta Identity Governmentへの平均アクセスリスト数は、昨年から158%増で、過去2年間では1140%増に膨らんでいる。「システムが複雑化しており、すでに人手での管理が難しくなっている」と高橋氏は指摘する。アイデンティティのアクセス権レビューの実施数も前年比から76%増だ。

 注目すべきはAIを前提とした「非人間アイデンティティ(Non-Human Identity)」の急増だ。全体で見ると管理対象となるNHIアカウントは前年比650%増で、製造業は494%増、金融・銀行業界で353%増になっている。今までガバナンスの範囲外だったこれらNHIにガバナンスがかけられるようになった結果、こうした急増が見られるという。一元管理されているアカウント数は1~5個が中心だが、メディア・通信(平均78個)やテクノロジー(平均28個)など、NHIアカウント数が多い業界も存在する。

急増するNHIアイデンティティのアカウント

 インフラ環境においては、クラウドとオンプレミスのハイブリッド認証が全体的に増えている。ただ、前年比5~7%増のグローバル、北米、EMEAに対して、APACは20%増となっているのが特徴的だという。「従来はクラウドへのシングルサインオンが多かったが、最近ではオンプレミスまで含めたハイブリッド環境での認証サービスの導入が増えている」(高橋氏)。

 MFAやパスワードレス認証などより強力な認証方式への移行も進んでおり、メールや電話を用いない高保証なMFAの利用企業は2年前の41%から58%に増加。パスワードレス認証を実現する「Okta FastPass」も総認証数で81%増の成長となっているという。

 最後、日本企業がとるべきアクションとしては、高橋氏は複雑なIT環境においてアイデンティティとアクセスを統合管理できる「Identity Security Fabric」の導入を検討すべきと提案。その上で、AIの普及で増加しているNHIを含めたアイデンティティの可視化と厳格な管理を訴えた。

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