連載:今週の「ざっくり知っておきたいIT業界データ」 第243回
6割超の企業で「セキュリティは取引条件」 SCS対応も進む/パワハラと指導の違い、あなたの基準は?/AIへの危機感か 転職希望のIT人材が増加、ほか
フィッシング攻撃数は2割減でも安心はできず/職場の「指導」と「パワハラ」を分ける境界線は? 意識調査
2026年07月27日 08時00分更新
[セキュリティ] フィッシング攻撃は“量より質”へ、攻撃総数は2割減でも安心はできず(Zscaler、7月24日)
・フィッシング攻撃は“量より質”へ変化、攻撃総数は2年連続で20%減少
・AI生成による“おとりサイト”や、多要素認証をリアルタイムで回避する攻撃ツールが拡大 ・日本をターゲットとした攻撃試行は1年間で1500万件以上
同社の「2026年版 ThreatLabz フィッシングと初期アクセスに関するレポート」より。フィッシング攻撃は「高精度な攻撃」へとシフトしており、攻撃総数は2年連続で20%の減少。一方で、従来の不審な特徴(文法ミスなど)を排除しながら、信頼度の高いワークフロー(請求、契約更新など)を模倣した攻撃を展開しているという。標的となった業界別に見ると、サービス業界は前年比65.5%増、政府機関は同 50%増と、攻撃が特定業界に集中していることも特徴だ。
⇒ 「フィッシング攻撃の件数が大きく減った」のは喜ばしい事実ですが、むしろ1件あたりの攻撃精度が上がっており、安心材料にはならないという分析結果です。なお、フィッシング攻撃で最もなりすましに使われているブランドは「Microsoft」と「Google」とのことです。皆さんも十分にご注意を。
[仕事] 職場の「指導」と「パワハラ」を分ける境界線は? 最も多い回答は「言い方/口調の強さ」(浅野総合法律事務所、7月21日)
・「パワハラと接点がない」は2割未満、「自分が受けた」「身近で見聞き」が各4割
・業務上の指導とパワハラを分ける決め手は「言い方・口調の強さ」が約9割と突出
・半数は「自分の言動がパワハラと受け取られるかもしれない」と不安も感じている
全国の20~60代の男女300名を対象とした調査より。パワハラとの接点が「これまで一度もない」人は16.3%と少数派で、「身近で見聞きした」人は41.7%、さらに「自分が受けた」人が41.0%に達した。さまざまな行為を挙げて「パワハラか、指導の範囲か」の判断を尋ねた設問では、「『この仕事、向いていないかも』と本人に伝える」をパワハラと判断した人が最多(86.0%)。一方で「ミスが続く間、難易度の低い仕事を任せる」行為は、87.7%が「指導の範囲」と判断しており、行為の内容により判断は大きく分かれる。パワハラ被害を受けたり、パワハラを目撃したときの対応として「我慢した」「何もできなかった」が半数近くを占めており、社外の専門機関への相談は2.0%にとどまった。
⇒ 同じ言動であっても「言い方・口調の強さ」「業務上で必要か」「頻度が多い、しつこいか」によって“指導ではなくパワハラ”だと判断する人が多いという結果も出ており、「適切な指導の範囲」にとどめるうえでの参考になります。
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