PCとはかなり縁遠い存在になってきた光学ドライブ
最近では光学ドライブが搭載されるPCは少なくなった。CDやDVDといった12cmのディスクを扱うために小型化が難しく、インターネットの普及で物理メディアの必要性も低くなった。
ところが筆者は、私的な必要性があって、外付けの光学ドライブを購入することになった。最近では光学ドライブの状況をよくわかっていない人も増えてきたはずだ。そこで、今回はあらためてPCにおける光学メディアの状況について簡単にまとめたい。
光学メディアとは、光(レーザー)を使って、記録を読み出す円盤状のメディア全般を指すが、PC関連ではこのうちCD/DVD/Blu-ray Disc(BD)の3つの仕様を指す。光学メディアを扱うための装置を「光学ドライブ」といい、Windows上ではリムーバブルメディアの一種として扱う。多くの場合、HDDと同じくシリアルATAでマザーボードと接続する。外付けの場合はUSB接続のものが大半だ。
光学メディアに対する処理は、すべて光学ドライブの持つ機能にかかっている。現状で多くの光学ドライブは、CD/DVD対応で読み書き可能なもの、CD/DVD/BD対応で読み書き可能なものが大半のようだが、BDだけは読み出しのみといったパターンもある。
CD/DVD/BDともに、音楽や映画を入れて販売される「パッケージ」メディアとしての使い方が一般的だが、現在のWindows 11ではDVD-VideoやBD-Videoの再生機能は標準で搭載されておらず、別途ユーザーがソフトウェアを入手する必要がある。このため、光学ドライブの中には再生・記録用ソフトウェアを同梱した製品もある。
1980年代にはすでにPCとの繋がりがあったCompact Disc(CD)
早くも1980年代にPCへの搭載が始まったのがCDドライブだ。データ記録媒体として利用するCD-ROMをアプリケーションやOSの配布媒体として利用し、同時にCD-DAの音楽再生などを可能にした。CD-ROMドライブとサウンド機能を搭載したPCを、マイクロソフトは「Multimedia PC」と呼び、その普及に努めたため、デスクトップPCの基本的なスタイルが確定した。
これ以前のPCは簡単なビープ音しか出せず(サウンドを鳴らすのも別途カードが必要だった)、外部とデータ交換が可能なメディアはフロッピーディスクしかなかった。大規模なOSやアプリのインストールには大量のフロッピーが必要でベンダーもユーザーも大変だった。CD-ROMは、フロッピーに比べて圧倒的に大容量で配布媒体に適していた。
当初はCD-ROMの読み出しのみに対応していたCDドライブだが、一度だけ書き込み(Write Once)のCD-R、再書き込み可能(Rewritable)なCD-RW仕様が確定し、それに対応したCDドライブが登場する。これにより、ユーザーデータのバックアップなどにも利用できるようになった。
なお、回転する光学メディアをフロッピーディスク(Floppy Disk)などの磁気記録メディアと区別するため、「Disc」の表記が使われるようになった。
映像の記録媒体として圧倒的に普及したDVD
DVDは、ビデオテープに代わる映像メディアとして1996年に登場し、BDが一般化して以降もパッケージメディアとしてはいまだ主流の存在だ。現在のWindows 11では、DVD-ROMの読み出し、DVD-R/DVD-RWの読み出し・書き込みが可能で、ドライブによっては、DVD+RやDVD+RW、DVD-RAMにも対応する。
書き込み可能なDVDは、DVDフォーラムによるDVD-R/DVD-RWとは別に、DVD+R/DVD+RWという別の規格が登場し、両陣営が製品を出し続けたが、結果的にはDVD-R/DVD-RWが市場に選ばれた。しかし、初期段階ではどちらが勝者なのかハッキリせず、ドライブメーカーはすべてに対応するドライブを開発した。
一度デバイスができてしまうと、仕様の一部を落としたからといって必ずしもコストが減らせるわけでもない。逆に既存の仕様すべてに対応した従来のデバイスを使うほうが有利ということにもなりかねない。
現在でも、DVD+R/DVD+RWのメディアを入手できないことはないようだが、価格的にはDVD-R/DVD-RWのほうが有利である。なお、DVDからディスクに「層」(レイヤー)が導入された。最初に登場したDVDは、1層(SL:Single Layer。4.7GB)だったが、のちに記録面を2層(DL:Double Layer)にした、8.5GBのメディアが登場した。
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