COMPUTEX TAIPEI 2026レポート 第109回
ネットなしでAIがサクサク動く時代へ!ノートPCから最新ゲーム機まで、インテルが仕掛ける一歩先の未来が見えた
2026年06月06日 09時00分更新
物体認識からロボット制御まで
現場で活躍するエッジAIソリューション
エッジコンピューティング分野では、小売店および産業向けの具体的なAI活用事例が示された。小売店向けデモでは、ASUS製の「NUC 16(Core 5 320搭載)」を使用し、プロセッサー内蔵のNPUおよびGPUを利用したシステムを展示。15Wという低い消費電力でありながら、カメラを通じた商品の物体検出(レモンの認識など)と、Stable Diffusionを用いた関連商品のプロモーション広告生成をリアルタイムで実行していた。
製造業向けの「Physical AI Studio」展示では、データに基づくロボットアームの自律動作制御が紹介された。従来の手作業によるプログラム調整ではなく、収集した動作データを独立型GPUで学習させ、生成された推論モデルをCore Ultra Series 3搭載の小型PC上で継続的に実行させることで、対象物の違いに対応できる柔軟な制御を行なう。
さらに、Panther Lake(25W動作)を用いて、NPUによる監視映像のリアルタイム解析デモも実施された。10億パラメーターの「Intern 1B」モデルを使用し、最大4チャンネルの映像ストリームに対して数秒ごとに状況説明のテキストキャプションを生成する。データは内蔵のベクトルデータベースに保存され、テキストによる過去の映像検索が可能となる。
Xeon 6による高効率化と次世代ネットワークが担う
データセンターとインフラ領域
データセンター向けには、Xeon 6プロセッサー(6700、6900、および6900+)の性能と効率性が示された。コード生成および検証タスク(Ruff Lint)のデモでは前世代と比較して2.5倍の性能向上を示し、ベクトルデータベースの検索処理においては、64コアの「Xeon 6776P」が競合の64コアプロセッサー(AMD EPYC 9575F)に対して2.63倍の処理速度となっていることをアピールしていた。
通信インフラ向けの展示では、Intel 18Aプロセスで製造されるXeon 6+を用いたEricssonのパケットコアのデモが示された。高い演算密度により、従来41台のサーバーが必要だったネットワーク処理を9台に集約できるとのこと。
また、Xeon 6+プラットフォームで導入された新技術「Intel Application Energy Telemetry (AET)」を展示。これは、仮想マシンやコンテナなどのソフトウェアワークロードごとに消費エネルギーを可視化するハードウェア機能で、ワークロードが別のCPUコアに移動した場合でも、追従して測定を継続する。
これにより、データセンター管理者はソフトウェアの稼働時間ではなく実際のエネルギー消費量(ジュール単位)に基づいた課金システムを構築できるほか、ソフトウェアの消費電力を直接評価し、最適化することが可能になるとのこと。
ネットワークインフラストラクチャー分野では、200GbE対応の最新イーサネットアダプターの「Intel Ethernet E835」を紹介。OCP 3.0およびPCIeのフォームファクターで提供され、競合製品に対して高いパフォーマンス対電力比を持っており、通信事業者向けの同期機能、AIワークロード向けのRDMA、クラウド向けのDPDKなど多様なソフトウェア要件をサポートしている。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第132回
PC
サーバー向けCPUの需要激増で売上と株価を大きく伸ばすIntelとAMD その理由はエージェントAIの急速な普及 -
第131回
sponsored
AI時代だからこそ注目、長年サーバーやワークステーション向け製品を輩出してきたSilverStoneは今後要注目だ -
第130回
sponsored
さすがドイツのメーカー! 「水orビール?」から始まったbe quiet!ブース、ケーブルの取り回しや制御ソフトに注目! -
第129回
sponsored
COMPUTEXでASUSが一挙公開した「ROG 20周年記念モデル」の破壊力がヤバすぎる -
第128回
デジタル
ViewSonicが420Hzゲーミングディスプレーや2画面ポータブルディスプレーなどをCOMPUTEXで公開、スマホとPCの2画面作業が快適に! -
第127回
sponsored
OWCがThunderbolt 5対応製品を一挙展示、AIアクセラレーターからRAIDストレージまで「将来への投資」を提案 -
第126回
デジタル
Arc G3 Extremeの「Claw 8 EX AI+」など、40周年を迎えるMSIブースは気になる製品が多すぎた -
第125回
sponsored
5人のエンジニアから始まったMSIが40周年! 歴史から最新技術まで詰まった展示会が楽しかった! -
第124回
デジタル
いま話題のASUS新サーバー群、ハイブリッド冷却機構や800Gネットワーク搭載モデルをCOMPUTEXで初披露! 最新情報をキャッチ -
第123回
sponsored
ASUSのCOMPUTEX展示をチェック! Wi-Fi 8対応製品から自律型AIシステムまで盛りだくさん -
第122回
デジタル
本格水冷並みの設計を簡易水冷に、ASRockブースで見てきた製品はしっかり高性能だがどこか尖っている気がした - この連載の一覧へ

















