ソニー、キヤノン、シグマ、富士フイルム、リコーイメージングが
現地速報!! 人気カメラ誕生秘話も公開=「カメラグランプリ2026」贈呈式レポート
2026年06月02日 02時00分更新
カメラ記者クラブは6月1日の「写真の日」に第43回となる「カメラグランプリ2026」の贈呈式を開催した。贈呈セレモニーでは、各賞を受賞したメーカーの担当者がスピーチをおこない、開発秘話を披露した。
カメラグランプリは、カメラ・写真雑誌・WEBの編集部で構成されるカメラ記者クラブが主催する年に1度のイベントで、記者やプロカメラマンの投票によって、2025年4月から2026年3月までに発売となった全カメラとレンズを対象に、製品を表彰するものだ。
カメラグランプリ2026
大賞
ソニー「α7Ⅴ」
α7の無印シリーズは、プロだけではなく多くの皆様に使っていただける製品です。日々訪れるシャッターチャンスを思いのままに撮影することができる。新時代の基準を作るという目標を掲げて企画しました。
そのため、イメージセンサーだけではなく、画像処理エンジンや最新のAI技術など様々な開発テーマに取り組みました。結果的に開発期間も長くなり、大変な時期を過ごしました。おかげさまで、昨年12月の発売以来、大きな反響をいただき、多くのクリエイターの皆様に使っていただけて、本当に幸せに感じています。
α7Ⅴは本当に幅広いお客様に使っていただくことを想定して開発を進めてきました。そのため、商品としてバランスを高いレベルで実現するかというところに徹底的にこだわって開発を進めていきました。
画質、スピード、AI認識といった使用性能を大幅に向上させながら、他の性能を損わないことを実現する、このモデルとしては最も意識し、かつ苦労した点です。
高い性能と低消費電力といった相反するところの両立というところが、最もこのモデルで大きな挑戦でした。BIONZ XR2とそれを動かすソフトウェア、電力を供給する電源回路を連携させることによって、極めて高いレベルで、性能と低消費電力を実現できました。
カメラグランプリ 2026
レンズ賞
ソニー「FE 50-150mm F2 GM」
ズームレンズではなく、焦点距離が変えられる単焦点レンズを作るという思いで開発したレンズです。F2のズームレンズはどうしても大きく重たくなりがちですが、普段使いしていただけるサイズにするところが非常に大きなチャレンジでした。開発陣が本当に多くのチャレンジをし、これまでにないような光学レイアウトも採用して実現してくれました。
発売し、スポーツ、報道、ウェディング、ポートレートのカメラマンから賞賛の声をいただきまた。あるフォトグラファーの方からカメラがミラーレスに変わったぐらいの衝撃で、レンズのゲームチェンジャーとまで言っていただき、本当に嬉しく思いました。今後もGマスターでチャレンジを続けていきますので、よろしくお願いいたします。
設計を開始するときは技術力はまだ不足していました。このレンズを実現するために、レンズもアクチュエーターもワンランク上の性能にしなければなりませんでした。AFのハード・ソフトウェアも進化させ、さらに組み立て精度も一段上にしなければいけませんでした。
静止画はもちろんですが、インナーズームで静音ということで、静止画だけでなく、動画の方にもぜひ活用していただきたいレンズです。新しい体験をしていただいて、またフィードバックをいただき、進化させていきたいです。
あなたが選ぶベストカメラ賞
キヤノン「EOS R6 Mark III」
R6 MarkIIIは、MarkIIのお客様からいただいたご要望を実現したカメラです。じつは、IIIの縦横高さのサイズはIIと全く同じにしておりまして、買い替えても奥様にバレないようになっています(笑)。実はモールドをマグネシウムに変えたり、工夫しております。
性能面では、静止画に加えて動画も必要となり、オープンゲートに代表されるような新技術も取り入れるなど、長く使ってもらうためにはどんな機能が必要かということを、メンバーみんなで考えながら作ったカメラです。
お客様の声で評価がされたというのが、設計者冥利に尽きるというのを開発したメンバーとも話しました。今まで撮れなかったような写真が撮れるようになったと言われるようなカメラ作りを進めていきたいと思います。
あなたが選ぶベストレンズ賞
キヤノン「RF45mm F1.2 STM」
このレンズは、憧れのF1.2という大口径をもっと気軽に皆さんに使っていただきたいという設計者たちの熱い思いから開発が始まりました。
解像力を追求していくと大きく重くなってしまいます。どこで線を引くかで試行錯誤し、古典的なダブルガウスをベースにしていますが、前群と後群のバランスをくずしながら、軸上から周辺まで像面を整える設計をしています。開放F1.2のボケ感から、絞ったらシャープに撮れるということを両立しています。プラスチックモールド非球面レンズとステッピングモーターのリア構成を見直して静音化も実現しています。
写真愛好家の気持ちをしっかり持って、撮影する楽しさ、心に響く描写をしっかり追求し、スペックだけではない部分を大事にしながら今後もレンズを作り続けてまいります。
カメラグランプリ 2026
カメラ記者クラブ賞【企画賞】
シグマ「SIGMA BF」
この場にいらっしゃるカメラメーカーのみなさんは、ドラえもんのキャラクターで言うできすぎ君で、当社はのび太です。のび太が一生懸命頑張って作ったのがこのカメラです。
スマホ全盛でこれからのカメラはどうなるんだろうという中で、やっぱりカメラを持つと写真を撮りたくなる、そういう気持ちが呼び起こさせるような。そして毎日持ってもいいようなカメラを作ろうということで開発が始まりました。
発売しまして、日頃カメラの最新情報を目にしない、あるいはカメラ屋さんにそんなに行かない方から、ご支持をいただき、このカメラを使い始めてから、本当に写真が楽しくなったという風に言っていただけることがよくあります。こういったカメラを作ってよかったなという気持ちが、正直なところでございます。
これからもカメラ業界ののび太として、楽しくなるような製品を作っていきたいと思います。
この製品を実現させるために、どんな機能が必要なのか、どんなスタイリングが必要なのか、技術者全員が延々と議論をして、いろんなことを考えました。その中で採用した機能、思い切って落とした機能がありました。
アルミの削り出していうことで、組み立てもかなり難しいものになっています。開発の初期の段階から組み立て担当の方々と議論し、こうやったら組めるんじゃないか、ここはちょっと組めないから、こういう風にした方がいいんじゃないかなということを繰り返して出来上がったカメラです。
シグマとしてはえソフト面でも結構いろんなチャレンジをしております。本当に技術者全員が、どうやったらお客さんに喜んでもらえるカメラになるのかっていうのを議論した上でえ出来上がったカメラです。これからもお客様にたくさん喜んでもらえるよう、ますますいいカメラを使って作っていきたいと思います。
カメラグランプリ 2026
カメラ記者クラブ賞【企画賞】
富士フイルム「X half」
このカメラは、当時入社2年目の若手デザイナーが提案した1台のポップアップというところから始まりました。ハーフサイズの発想や、2枚の写真を組み合わせる表現といったコンセプトの部分はもうその時点でかなり完成度の高いものでした。
開発では、そのコンセプトをいかに実現するか、特にこのコンパクトなサイズの中にファインダーや液晶など様々な要素をいかに入れ込むかっていう部分がかなり難しい課題となりました。
例えばこの背面の2つの画面なんですけども、実は裏側で1枚に繋がっていて、1枚の液晶で出来上がっています。こういった積み重ねで、このコンパクトなサイズを実現しています。
撮影の面白さと、日常での使いやすさという部分を両立させるというところもチーム内で議論を重ねた部分になります。そういった工夫の積み重ねによって、フィルムカメラの撮影の楽しさを、デジタルの時代に再現して、それをさらに進化させる商品を作り上げることができたと思っています。
カメラグランプリ 2026
カメラ記者クラブ賞【技術賞】
リコーイメージング「RICOH GR IV Monochrome」
モノクロの専用機を是非作ろうじゃないかという気運が高まったのは2020年です。まずは、モノクロ専用センサーをセンサーメーカーさんと一緒に開発させていただくところから始まりました。
実はGR1というフィルムカメラをお届けしてから今年でちょうど30年になります。ちょうど30年のこの節目に、GRモノクロームがこのような素晴らしい賞をいただけたことを本当に誇りに思います。
GRというカメラはユーザーとのコミュニケーションを大事にしてます。そして、モノクロ専用機が欲しいんだとインプットしてくれたお客様がたくさんいらっしゃいまして、そのおかげ今、このカメラがあります。
私はカメラを作るにあたって、ここにおられる各メーカーの皆さんが作ってきたカメラを実際に使わせていただいて、大変勉強させていただいております。
ですから、皆さまも、ぜひこのカメラを使っていただいて、モノクロだけのカメラの楽しさを味わっていただき、フィードバックをいただけると幸いです。
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