AIの力を借りて、エラーメッセージから真の原因を探る
一応、この情報を起点にクラッシュの原因を調べる手順というのがあるのだが、場合分けが結構多数あって解説も大変。ここはAIの助けを借りることにする。記録を残す都合上、Microsoft 365のCopilot Chatを使ったが、Windows 11に付属しているCopilotでも応答は多少違いはあるものの結論は同じだった。ここでは、Windows 11のCopilotの画面で解説する。
まずは、「PCがクラッシュした」ことと、追加情報として前記のメッセージをプロンプトにしてCopilotに聞いてみる。
すると、バグチェックコードの名称(DRIVER_IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL)とその意味、何が発生したのかなどを解説してくれる。
現象としては「カーネルモードのドライバーが、許可されていないタイミング(高いIRQL)で無効なメモリにアクセスした」ということになり、以下のような提案が成される。
最近インストールしたドライバなどを見なおす
Windows Updateを適用(ドライバーのアップデートなど)
システムファイル破損の修復
メモリ診断
常駐アプリのチェック(起動時にドライバーを組み込む例あり)
BIOS/UEFIの更新
さらに、WinDbgでミニダンプを解析すると原因が特定できるとした。ここでは、WinDbgを使ってミニダンプファイルを解析、より詳細な原因を追及する。WinDbgは、Microsoftストアからインストールが可能だ。CopilotにWinDbgでの解析方法を尋ねると手順や基本設定(シンボルパスの設定)などの一連の手続きを教えてくれる。ミニダンプファイルを読み込んで、解析コマンドを実行すると、結果が表示される。
解析コマンドの出力をCopilotのプロンプトに貼り付けると、クラッシュに至る原因を探してくれる。
古いGeForceと最新のIntelのドライバの組み合わせが
どうもエラーの元になったようだ
今回の場合は、「dwm.exe」(デスクトップ・ウィンドウマネージャ)から起動された「dxgmms2.sys」がエラーを起こしていた。これはDirectX グラフィックス カーネル(GPUまわり)のドライバである。つまり原因になったのはグラフィックスのデバイスドライバというわけだ。
提案としてドライバのダウングレードなどが提案されるが、GPU(筆者の環境では、Intel UHD Graphics 770とNVIDIA GeForce GT 730)と、それぞれのデバイスドライババージョンをプロンプトとして入力してみる。
すると、CopilotはGeForce GT730のドライバが古く、最新のIntelドライバとの組み合わせは「Windows 11で最もトラブルが起きやすい構成のひとつ」なのだという。
GeForce GT730のドライバは、2024年で開発が止まっていて、WDDM 2.xで作られている。これに対してIntel UHD 770はWDDM 3.xのドライバで、この2つをGPUスケジューラdxgmms2.sysで扱うと切り替え時に不整合が出やすくなる。解決策は、前者のデバイスドライバを最新化することだが、これはもはや更新を期待できない。となると、どちらか一方だけを使うしか解決策はないという。
なお、Microsoft 365 Copilot Chatの説明によれば、有償版のCopilotでは、ダンプファイルをアップロードしてCopilotが解析することも可能とのこと。
クラッシュの原因究明は、結構面倒な作業だ。WinDgbなどのツールを使って、地道に原因を探していくしかなく、そのためには、かなりの知識とノウハウ(経験)が必要となる。しかし、AIを使うと簡単に結論に到達できた。
ざっと触った感じ、Copilotは、Windowsのトラブルには比較的「強そう」な感じがした。もし、Windowsで原因の分からないトラブルに巻き込まれたらCopilotを使ってみるのは無駄ではなさそうだ。
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