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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第152回

Seedance 2.0×AIエージェントでAI動画が激変 “AI脚本家”や“AI絵コンテ作家”との共同作業で、アニメ制作が身近に

2026年04月13日 07時00分更新

文● 新清士

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 4月に入って、バイトダンスの動画AI「Seedance 2.0」の各種サービスへの展開が本格的に始まっています。リファレンス性や一貫性の強さ、動きの自由度の高さなど、これまでの動画AIの品質の常識を塗り替えました。一方で、大きな影響を与えそうなのが、AI動画制作の「パイプライン」です。キャラクター設定から脚本作成、そして、ストーリーボード作成から、動画生成までを一気に作成できる仕組みが登場しつつあります。AIエージェントを使ったサービスとして登場したのが「OiiOii」です。今回は、このサービスの特徴を探りながら、AI動画の最新事情を探ります。

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中国でAIショートアニメが大流行

 いま中国では、「漫剧(マンジュー)」(マンガ劇)と呼ばれる1分から5分程度のショートアニメが大流行しています。OiiOiiは、漫剧を制作するためのAIエージェントを使った「AIアニメパイプラインサービス」として登場しました。開発・運営をしているのは、バイトダンスの出身者が立ち上げたスタートアップの上海天码形空科技です。2025年7月に設立された小さな会社ですが、2025年10月にローンチ後、10万人ものユーザーが登録の順番待ちに並ぶほどの高い注目を得ました。

 6種類のAIエージェントを使い、チームのように分業させることで、ショートアニメを丸ごと作れる点が特徴です。当初は動画生成にOpenAIの動画AI「Sora2」を中心に使っていましたが、動画の一貫性に限界を抱えていました。それが、4月3日にSeedance 2.0に切り替えた最新バージョンが正式にローンチされ、動画の一貫性の問題を改善してきました。30分程度で、ショート動画を“手軽に”作ることができるのが話題を呼んでいる理由でしょう。

 まず、筆者がOiiOiiで作成した動画をご紹介します。

△異世界転生小説の番外編

△田中さんのお花見

 1本目は、AIと書いた異世界小説「AIエージェントが書いた“異世界転生”」の番外編的なエピソードとして作成してみました(参考:「AIが15万字の小説を1週間で執筆──「Claude Opus 4.6」が示した創作の未来)。主人公たちが森に迷い込み、そこで沼の中にいるモンスターと戦うという展開です。主人公の特殊能力で、ヒロインを助けて、必殺技を叩き込んで勝利する展開にしました。キャラクター設定などは、小説のために作ったドキュメントや、この連載のために以前作成していた画像をベースにしました。

 2本目は、本連載のゲストキャラ“田中さん”が、お花見をして散策しているという展開にして、特に細かなストーリーの指定はせず、OiiOiiのAIエージェントに任せました。OiiOiiでは実写系の人物では動画を作成できないため、田中さんはアニメ風に画風を変えて読み込ませています。

 どちらも1分と42秒のショート動画ですが、作成にかかった時間は30分程度です。指示を出して結果が戻ってくるまでの待ち時間が一番長かった印象です。細かいところにミスが出ていますが、それでもSNSで気楽に見るアニメとしては一定の水準には達していると感じます。

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