ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第872回
NVIDIAのRubin UltraとKyber Rackの深層 プロトタイプから露見した設計刷新とNVLinkの物理的限界
2026年04月20日 12時00分更新
設計の根本的見直し?
旧来モデルとの決定的な差異
Rubin Ultraと連載856回で示したKyber RackのCompute Bladeがまるで一致していない、というのが最初の問題である。
連載856回のものは2025年のCOMPUTEX TAIPEIで公開されたものだが、このCompute Bladeも元は昨年のGTCで公開されたものである。要するに、設計が完全にやり直しになり、明らかに別物になっているのがわかる。
Compute Bladeだけではない。連載865回で紹介したMidplaneと、今回GTC 2026で示されたMidplaneは、コネクターの数こそ同じながら、コネクターの形状そのものがまったく異なっているのがわかる。
GTC 2026で公開されたMidplane。おのおののコネクターの接点数がいくつかは判別できなかった。152ピンよりは多そうに思える。中央に走る溝は冷却系にも見えないのだが、機械的強度確保用のフレームだろうか?
要するに昨年公開されたKyberのコンポーネントはプロトタイプなのか、少なくとも実際の製品とは違うものだと考えた方がよさそうだ。
そして極めつけがSwitch Bladeである。Switch Bladeは、この強烈な横幅で、Midplaneの裏側に差さることが明らかにされた。このBlade、上にNVSwitchを6個搭載する形になっている。厚みは不明だが、おそらくCompute Bladeと同じく1Uサイズに思われる。
Rubin UltraのSwitch Blade。「もう配線を手作業でやる必要はない」そうだが、この大きさのものなので重量的にはかなりのもので、複数人で持ち上げるか、ホイストの類を使ないと設置は難しそう
下の画像がそのアップだが、Compute BladeとSwitch Bladeもどちらもこの程度の奥行きなら、確かに従来のラックにそのまま収めても後ろに激しく突き出したりすることはないだろう。
Kyber Rackの構造の模式図が下図である。謎なのは、Switch Bladeがどう見てもBackplane 2つ分しかカバーできていないことだ。
NVL576とは言いつつ、実際にはNVL288×2のように2つのドメインに分かれ、ドメイン間の接続はNVLinkによるスケールアップ接続ではなく、Spectrum-Xを利用したイーサネットによるスケールアウト接続になる可能性も否定できない。
余談になるが、Oberon Rack向けの新しいNVLinkケーブル用と思われるものが下の画像である。左から8個、9個、10個という順でコネクターが並んでおり、左右がCompute Blade用、中央がSwitch Blade用とみられる。
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