“ポストSDXL”として標準を取りに行く
アニメ系の画像生成AIは、現在も、ローカル向けは2023年7月の「Stable Diffusion XL(SDXL)」由来のモデルが強い状況が続いています。毎月のようにアップデートを続ける人気モデル「Nova Anime XL」、3ヶ月に1回程度のアップデートを続けている定番モデル「WAI-illustrious-SDXL」があります。どちらも、韓国製のSDXLモデル「Illustrious XL」に複数のモデルを組み合わせ、追加学習をすることで、さらに性能を引き上げてきたもので、コミュニティを中心に開発が続いています。(参考:「イラストに強すぎる画像生成AIモデル SDXL系「NoobAI-XL」の衝撃」 )
ただ、SDXLはすでに古いアーキテクチャであることも明確で、彩度の高いアニメスタイルのような美しい画像を出したり、画面内に登場するテキストをクリアに出すことができないなど、細かな制御には限界が出てきています。それでも、コミュニティを中心に膨大な量のLoRAなどの学習データの資産もあり、他のモデルへと移行するメリットが感じられないという状況も続いています。
実写系を中心とした画像AIの開発は激しい競争が続いていますが、Animaはアニメ系モデルに割り切ることで、後発でも画像生成AIで標準を取りに行くことを狙えるとComfyUIが考えていると推測できます。
SDXLはタグベースで理解させることを前提としているため、自然言語による長文の理解力が低いものでした。一方で、Animaは言葉の意味をベクトルに変換する「CLIP」や画像を潜在空間で扱えるようにする「VAE」を、アリババのQwen3系のものを使っています。学習時にもQwen3系を使っていると推測できるのですが、長文理解など複雑な意味を理解させることが可能になります。画像AI「Qwen3-Image」の公開は2025年8月とかなり最近です。

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