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石川温のPCスマホニュース解説 第259回

KDDI、通信品質で再び首位に ドコモとソフトバンクが不満「あの評価基準はおかしい」

2025年11月10日 07時00分更新

文● 石川温

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ソフトバンクは“顧客満足度指数”を重視

 実際、2024年、ソフトバンクはOpensignalの調査結果が良かったため、「大阪府でいちばん快適につながるSoftbank」という広告を展開している。

 当時、NTTドコモが「どういった調査での根拠をもとに大阪府でいちばんつながると言っているのか。もし主張するなら、携帯電話会社全社が実施している総務省のガイドラインに沿った方がいいのではないか。優良誤認に当たるのではないか心配している」と懸念を示したこともあった。

 そもそも、Opensignalの調査結果を広告に使ってアピールしてきたのはソフトバンクであり、それをいまさら「あの評価基準はおかしい」と言い出すのは筋が通らない。

 そんなソフトバンクがOpensignalの結果だけではなく、いま最も重視しているのはNPS(ネット・プロモーター・スコア)、顧客満足度指数なのだという。

 宮川社長は「まだまだ我が社はすべてにおいて誇れる部分があるとは思っていない。顧客満足度でナンバーワンを目指すという、その思いには一歩たりとも引かないという話で現場とはやりとりしている」と語った。

 世間には様々な調査があり、その結果が企業のマーケティング活動に活用されている。果たして、スマホ業界で、最もユーザーに響く「調査結果」は何なのだろうか。

 

筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)など、著書多数。

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