ゾナウギアと無双アクションの相性は◎
その面白さ、伝説級!Nintendo Switch 2『ゼルダ無双 封印戦記』レビュー 無我夢中になるほどの“無双体験”
コーエーテクモゲームスが11月6日に発売するNintendo Switch 2 専用ソフト『ゼルダ無双 封印戦記』。任天堂のライセンスを受け、コーエーテクモゲームスのAAAスタジオが開発を手掛ける、シリーズ最新作だ。
本作は全世界で2000万本を売り上げた『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム(以下、ティアーズ)』の過去の時代、太古の【封印戦争】を描く作品。『ティアーズ』へと繋がる“知られざる物語”が明らかになる。
本稿では、メーカーよりコードを受領したので、先行プレイレビューをお届け。ネタバレに配慮しつつ、本作がどう面白いのか、その魅力について紹介していきたい。
満足度の高い“わらわら感” ロードも爆速
まず「無双」シリーズとして最重要な“わらわら感”についてだが、こちらは心配ご無用! Nintendo Switch 2 というハード性能もあり、非常に大量の敵が一度に出現するようになっている。本レビューでは、敵の数がわかりやすいよう雑魚敵のHPゲージをオプションで表示しているので、その数にも注目してほしい。
やはり無双といえば、キャラクターの範囲攻撃で雑兵を吹っ飛ばしながら、強敵と1対1の駆け引きを楽しむのが醍醐味。その楽しさは本作でも十分に味わえる。
なおアクション操作はシンプル。Yボタンが通常攻撃、Xボタンが強攻撃で、例えばYYYXで範囲攻撃を放てるのは「無双」シリーズおなじみだ。組み合わせでさまざまな攻撃に派生するので、使いやすい攻撃を自分なりに見つけだそう。
本作では太古のハイラル王国を描き、古代の遺物である“ゾナウギア”もふんだんに使用できる。氷の敵には【火龍の頭】、盾を構えた敵には【タイマーバクダン】、泥で覆われた敵には【放水柱】など、状況に応じて使うとバツグンの戦果を挙げられるだろう。
エフェクトを多用しつつも処理落ちすることなく、常に快適な動作でプレイできたのは評価に値する。ステージ開始、終了時のロード時間も爆速と言っていいレベルで、ほぼ待たされないのは嬉しいポイントだ。
自然とキャラを使い分けたくなる設計
本作は現代から過去にやってきたゼルダを主人公とした物語が展開。今回はゼルダも“光と時の力”を駆使して、剣士のように戦う。序盤のプレイ段階ではまるでシリーズの主人公リンクのようでもあり、「ゼルダ、強いぞ!」とつぶやくくらいには癖の少ない操作性となっている。
いっぽう、本作には古代のハイラル王・ラウルや、その姉でゾナウ研究者のミネルもプレイアブルキャラクターとして登場。ラウルは光の力を使った攻撃範囲が広めの固有アクションを、ミネルはゴーレムやスクラビルドで組み上げたゾナウギアを召喚して戦うアクションをそれぞれ使える。
ミネルの攻撃は『ティアーズ』で見覚えがある(?)ゾナウギアたち。ブループリントを使っているのか瞬時に生成でき、アクション後は残らない
※敵の数がわかりやすいよう、敵HPゲージを表示(オプションで切替可)
それぞれ個性的なアクションなので、正直、誰を使ってても楽しい。癖がありすぎて使いづらいというキャラは、今のところほぼいないくらいだ。
戦闘中、敵の特殊攻撃に対応した技を放つと敵の攻撃をキャンセルできるのだが、その際近くにいる仲間に対応を任せる【チェンジアクション】システムもおもしろい。自然とキャラを使い分けさせる、うまい仕掛けだなと感じた。
また、仲間たちを複数の場所に分散させる【指示】も可能。キャラの切り替えは上下ボタンでいつでも瞬時にできるので、そういう意味でもいろいろなキャラを使いたくなるゲームに仕上がっている。
謎のゴーレムは“一段上”の強さ
PVや事前情報が出るたびにファンの注目を集める「謎のゴーレム」。その見た目や雰囲気から予想を立てている声もあり、「いったいなにものなんだ!」「変形できる…だと」など、発売前から考察動画があがるほど盛り上がっている模様。
先行プレイの中で謎のゴーレムも操作できたが、全体的に使いやすく“一段上”の強さに感じられた。装備する武器種によってアクションが変わるのも、使ってて楽しい!
謎のゴーレムとともに行動するコログの相棒・カラモ。2人の出会いやともに行動する理由などはゲームをプレイしてのお楽しみとさせてもらうが、カラモが滅茶苦茶イイ性格しているので、見ていてとても楽しいことはお伝えしたい。
また、謎のゴーレムのほかにプレイアブルとなる各種族の戦士たちも登場。ハイリア人、リト族、ゾーラ族などの剣士を操作できる。
さらに、謎のゴーレムが飛行形態になり、さながらシューティングゲームのように飛び回るステージもあった。なにそれ楽しそう(楽しいです)。
戦記物としてもワクワクする流れでアツい!
前述したように、本作は『ティアーズ』へと繋がる“知られざる物語”が明らかになる作品。「あー、こういう展開でそうなったのか」「未来を知っているだけに歯がゆい……」などと思うシーンも。
タイトルに「封印戦記」とあるように、ストーリーは戦記物。世界を支配せんとする魔王に対抗するため、ハイラル王ラウルが各種族の力を結集して平和を取り戻す戦いに挑む。
メインバトルのほか、領域を解放するバトルや仲間を救い出す【バトルチャレンジ】、アイテムを収めて各キャラのアクションやハートを増やす【ハイラルチャレンジ】もあり、ボリュームはかなりのもの。短いバトルは3分程度で終わるし、長いバトルなら20分くらい戦い続けることも。
不親切に感じたことがあるとすれば、謎のゴーレムの武器を変更した際、スキルの装備構成が武器ごとに保存されない点だ。おかげで気軽に武器を変更しづらく、ややストレスに。
アップデート:上記の仕様はver.1.0.2にて改善され、武器種ごとに保存されるようになりました。(2025年11月27日)
全体的に「無双」シリーズとしてよくできており、シンプル操作で爽快なバトルが楽しめる本作。『ティアーズ』に繋がると銘打たれてはいるものの、『ティアーズ』を知らなくても普通に楽しめそうだと感じた。
もちろん『ティアーズ』プレイ済みの人は本作も楽しめること間違いなし! スクラビルドほど自由度の高いシステムこそないが、多少のダメージを気にせずバッサバッサと戦える「無双感」をこの世界観で味わえるのは唯一無二。
筆者も無我夢中でプレイしてしまうほどおもしろかったので、ぜひ購入を検討してほしい。
【ゲーム情報】
タイトル:ゼルダ無双 封印戦記
ジャンル:アクション
販売:コーエーテクモゲームス
発売日:2025年11月6日
プラットフォーム:Nintendo Switch 2
価格:8980円(パッケージ版/ダウンロード版)
プレイ人数:1~2人
CERO:B(12才以上対象)
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