東京ゲームショウ2025レポート

日本の住宅事情にあわせた提案を東京ゲームショウで展開

ニトリはゲーミング家具も「お、ねだん以上。」だった これなら我が家でも実現可能?

文●モーダル小嶋 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 上質な素材を使っているけれども高額なゲーミングチェア、性能は桁違いだけれども筐体が大きいゲーミングPC……。そういった“すごい製品”に憧れる一方で、「自分に買えるのかな」「家のどこに置けばいいのかな」などと思うことはないでしょうか。

 9月25日〜28日、千葉・幕張メッセで開催されている東京ゲームショウ2025にて、見慣れた看板が目に入りました。

 そう、ニトリです。「お、ねだん以上。」のキャッチコピーで知られる家具・インテリア用品店のニトリです。

東京ゲームショウで目に入ったとき、「あ〜、よく見るなあ」ともっとも強く感じたロゴはこれかもしれない

 実はニトリ、2021年から東京ゲームショウに参加しているそう。東京ゲームショウでは多くのメーカーがゲーミングチェアやゲーミングデスクを紹介していますが、家具やインテリアに精通したニトリが提案するのは、自社のゲーミング家具などで作る「ゲーミングルーム」です。

 つまり、うちのゲーミング家具ならこのように組み合わせても現実的な価格に収まりますよ、このスペースでもゲーミングスペースが作れますよ……というような“ゲーミング部屋の作り方”を展示しているわけです。

 たとえば、好きなゲームのグッズ、あるいは“推し”キャラクターのアイテムを飾る部屋。東京ゲームショウのブースでは、統一感のあるホワイトカラーのデスクの横にシェルフやケースなどを並べて、いろいろなグッズを並べて楽しめるゲーミングルームを提案していました。

ニトリの家具を使って“魅せる”収納を提案していました。デスク、ゲーミングチェア、シェルフ類など合計でおよそ13万円(写真上部のパネルやスケートボード、ディスプレイされているグッズなどは含まない)

 このゲーミングルームにある「家具」すべてで、およそ13万円。これ、ゲーミングチェアとデスク(天板と、脚が2つ)、シェルフやコレクションケースなどをすべて合わせてこの価格になっています。

さすがにゲーミングPCとディスプレーはニトリのものではありませんが、逆に言えばゲーミングチェアもデスクも家具ならニトリですべて揃う

こんなコレクションケースもニトリでは扱っています

 推しと共に暮らす空間を、統一感を持たせて作れる。そのために必要な家具すべてがニトリでまかなえるのであれば、価格から考えてもなかなか現実的な提案ではないでしょうか。まさしく「お、ねだん以上。」な部屋作りの提案です。

 もう一つ、ブースで提案されていたのはデスクとシェルフの組み合わせ。これが面白くて、ブース内に仕切りを作って、およそ1.5畳のスペースだけで展開しているのです。つまり、「この面積でも、うちのゲーミング家具ならこれだけの物が置ける」という説明になっている。

1.5畳の空間を作り、その中にデスクやシェルフを設置した展示

 ゲーミングPCと収納棚を展開するスペースを1.5畳に収めるのは、日本の住宅事情から考えても自然な考え方。最近ではリモートでの業務が当たり前ですから、ゲーミング用途でなくとも、自宅でPCを用いた仕事をするためのスペース作りという点で参考になるでしょう。

この写真ではわかりにくいのですが、ゲーミングチェアの奥にはシェルフワゴンなどもあります。業務の環境作りにも参考になりそうな展示

 アイテムの展示だけでなく、自社の商品で空間作りの方法まで紹介しているため、「こう組み合わせれば、我が家の予算&スペースでもこれだけのものができる」と来場者がイメージしやすくなっている。価格も、ゲーミング関連の家具やインテリア類の中ではリーズナブルな方です。

 ニトリホールディングス会長の似鳥昭雄氏は「うちの価格帯は大衆価格だから、日本国民の80%を相手にさせてもらっている」とかつてインタビューで答えたそうですが、ブースを説明してくれたニトリのスタッフも冗談めかしつつ「やはり、80%の層を相手にするのがニトリですから」と話していました。

 価格から考えても、スペースから考えても、日本で暮らす多くの人にとって無理がない提案。「お、ねだん以上。」というニトリのキャッチコピーは、ゲーミング家具からも感じ取れました。

 ゲーミングPCはある、周辺機器やグッズもある。「でも、自分の部屋でどのように収納したらいいのだろうか?」と思ったら、ニトリが提案するゲーミング家具に注目するのもよいかもしれません。

この特集の記事