課題はOSをまたぐeSIMの移行
実際のところ、iPhoneは、機種変更する際、クイック転送という機能により簡単に古い機種から新しい機種にeSIMを転送できるようになっている。同じアカウントで、画面に出てくるモヤモヤした球体を別のiPhoneで撮影すると、お互いが認証され、eSIMが転送できる、というものだ。
Androidにおいても、Pixelなどでは対応が進みつつあるが、OSをまたぐ転送は「まだ、この段階では誰も出来ていないので、システム上、(キャリア側で)再発行の手続きをしてもらわないといけない。ここが仕組み的に課題として残っている。これが出来るようになると、物理SIMカードを移動させるのと同じような感覚になるのではないか」と寺尾氏は語る。
ただ、iPhoneのeSIMクイック転送は、おそらくアップルとしては「ユーザーを囲い込めるツール」として位置づけているのは間違いない。物理SIMカードであれば、iPhoneからAndroidへの乗り換えが簡単だが、eSIMとなれば、何かしらの作業や手続きが必要になる。そこで、次もiPhoneなら簡単にeSIMを移行できる手立てがあれば、iPhoneへの満足度は上がる。
アップルとしては、AndroidへのeSIMクイック転送なんて、自ら取り組む理由なんてひとつもないだろう。
昨年、EUから圧力によって、iPhoneなどでもRCSが導入され、iPhoneとAndroid間で、画像や動画などが無料で送り合えるようになった。アップルの囲い込みに風穴を開けるにはEUなどの圧力が必要なのは間違いない。
果たして、何年か後にiPhoneとAndroid間でのeSIMクイック転送は実現するのか。とりあえずは、気長にその日を待ってみたい。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第294回
iPhone
「iPhone Duo」は“客寄せパンダ”? アップルが36万円の折りたたみモデルを出す理由 -
第293回
トピックス
折りたたみiPhone、ついにGalaxyとガチンコ勝負 サムスンが築いた“アップルにはない強み”とは -
第292回
トピックス
iPhoneは割引、日本スマホは定価? 「arrows Alpha2」が映すキャリアの事情 -
第291回
トピックス
コミケで2Gbps級も KDDIとソフトバンク“つながる”舞台裏 -
第290回
トピックス
楽天モバイル、KDDIローミング終了でどうなる? 10月以降の通信品質に懸念 -
第289回
トピックス
なぜahamoは40GBに増量したのか 見えてきたドコモの“本音” -
第288回
トピックス
Galaxy Z Fold8を使ってわかった、“パスポートサイズ”が想像以上に快適なこと -
第287回
トピックス
なぜ? 携帯4社が「Galaxy Z Fold 8」を推す理由 -
第286回
トピックス
「ドコモの銀行」で何が変わる? ポイント最大4.5%還元、金融経済圏のメリットと課題 -
第285回
トピックス
20万円スマホに背を向けた日本勢 シャープとFCNTが選んだ「勝てる市場」 -
第284回
AI
OpenAIやグーグルを使い分ける、“AIのMVNO”が存在感 - この連載の一覧へ












