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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第123回

グーグルの画像生成AI「Nano Banana」は異次元レベル AIコンテンツの作り方を根本から変えた

2025年09月08日 07時00分更新

文● 新清士

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写真を“空撮風”に変更も

 風景のような画像でもついてきます。

 過去に筆者が撮影した秋葉原中央通りの写真を「ドローンで俯瞰したような構図にして」と指示したところ、それっぽい画像が生成されました。推定によって見えない部分が作成されるため実際の中央通りとは違っているのですが、かなり雰囲気は出ています。

 同じようにMidjourneyで作成した架空の京都の古い民家から、構図を高い位置に変えていきます。最後は上空からの町並みまで進みました。途中で、三階建ての民家になっているのは、実在性から考えると怪しいのですが、それっぽい感じは出ています。

 また、テキストから画像も作成できるため、新宿の高層ビル街を作成してもらい、その画像をリファレンスに「数百年が経過して森に覆われたポストアポカリプスの世界に」と指示すると、鬱蒼とした森のような姿に変えることもできます。

筆者撮影の写真(右)から、左が生成された。総武線の高架橋もそれっぽさが維持されている

京都の古い民家から、ドローンで上空へと移動する変化。右下はMidjourneyで作成

テキストから作成した高層ビル街(右)から、ポストアポカリプスの世界(左)

画像生成AIの“常識”を変える作例続々

 Nano Bananaは非常に広い応用範囲を持っています。一貫性を利用して、今までの画像生成AIでは難しかったことを実現する人たちが次々に現れています。

 AI CreatorのRyoさんは、Nano Bananaと動画AIを組み合わせることで、これまで難しかったゴルフスイングを実現できたことを報告しています。

 Lutaさんは、キャラクターを立たせている状態から、座らせる差分画像を作ることで、自然に座る動画を動画AIで作れることを発表されています。

 けいすけさんは、簡単な指示書を作るだけで、漫画を作り出せることを紹介しています。

 まだまだ、X上では応用例は探索されており、新しい使い方が毎日のように登場しています。

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