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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第123回

グーグルの画像生成AI「Nano Banana」は異次元レベル AIコンテンツの作り方を根本から変えた

2025年09月08日 07時00分更新

文● 新清士

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イラストもOK ポーズも自由に

 画風は実写風もイラスト風も対応します。過去に作成した上半身イラスト風画像から、全身像を作成し、その角度を変えたり、笑顔でピースサインをするようにと指示をしたりしても、画風と一貫性を維持したまま追従してきます。また、同じ上半身画像から「表情集を作って」や「ポーズ集を作って」と指示すると、さすがに完璧に画風を真似はできてはいないのですが、手軽にバリエーションを作ってくれます。

最初のリファレンス画像(右)、全身像、全身像の回転、笑顔でピースサイン

「表情集を作って」「ポーズ集を作って」の結果。リファレンス画像は、上半身画像のみ

 さらにすごいのが、ポーズを取らせられる点です。

 リファレンスとしてキャラクターの全身像をリファレンスとして入力し、さらにVRMモデル制作アプリ「VRM Posing Desktop」でマネキン状の3Dモデルのスクリーンショットを作成し、それを参照するようにと指示したところ、以下のようになりました。棒人間などの画像でも、参考ポーズとしての効果があることが確認されています。さらに、作成した動画を動画AIの開始フレームと終了フレームの機能でつなげば、一貫性を持ったキャラクターの自然なアニメーションを手軽に作ることができます。

全身画像とポーズ画像とをリファレンス画像として生成したもの。左右を逆に生成してしまうこともあるので、何度か試行錯誤が必要になるかもしれない

 

▲作成した画像を、Midjourney Videoでつなげてみたもの

 また話題になったものに、フィギュア化があります。実写でもイラストでも、プロンプトを入力するだけで、画像を本物が存在するかのように感じさせるフィギュアのようなものを生成することができます。AIイラストクリエイターのてんねんさんが開発したプロンプトは汎用性が高く、多くの人に利用されています。

 話題に乗る形で、グーグルもSNS上で積極的にプロンプトを紹介するキャンペーンを実施している状況です。

Midjourneyで作成した画像を、てんねんさんのプロンプトを使ってフィギュア風画像にしたデータ

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