“キュン”とか“ムカ”っと光る。気持ちがバレるイヤリングが実用化へ
人間もしっぽが生えてたらいいのに
コンプライアンスが厳しくなって、「怒ってる?」「どうしたの?」なんて気軽に聞きづらいこのご時世。人間も犬や猫のようにしっぽや耳の動きで気持ちが自然に伝わったらいいのに。そんなことを思っていたら、「言葉にならない気持ち」をそっと伝えてくれる、新しいコミュニケーションツールを見つけた。
開発したのは、慶應義塾大学の学生チームが立ち上げたスタートアップ、株式会社e-lamp.。彼らが手がけるのは、感情を“色と光”で表現するイヤリング型の心拍フィードバックデバイスだ。
気持ちをふんわり伝える、光と心拍のリンク機構
耳にぶら下がる小さなボール状のイヤリングには、心拍を読み取るセンサーとLEDが内蔵されており、装着者のストレスレベルや緊張度に応じて、色や点滅のリズムが変化する。
イヤリングの発する色彩が、着けた人の“いまの気持ち”をふんわり伝える仕組みで、まるで「光のオノマトペ」といったところか。e-lampはこれを「非言語コミュニケーションの補助装置」として位置づけている。「話しかけてほしい」「今はそっとしておいてほしい」など、言いにくい気持ちも光で伝えられれば、お互いのストレスも少なくて済むだろう。
ASDやHSPにもやさしく。多様な場面での活用に期待
例えば婚活パーティーなど、初対面の人と出会う場でのきっかけづくりのほか、ASD(自閉スペクトラム症)やHSP(繊細な感覚を持つ人)、外国籍の方など、コミュニケーションに困難を感じやすい人たちにも役立つ可能性がある。開発チームは現在、対面でのコミュニケーションが発生するさまざまな場面での活用を見据えて、改良と実証実験を重ねている。
なお、e-lampのプロトタイプ「e-lamp.ONE」は公式オンラインストアにて2万4800円で販売中。バーチャルやアバターもいいけれど、こうしたウェアラブルによって表現の手段が増えてくれば、職場や学校、そして日常のちょっとしたすれ違いも、少しずつやさしく変わっていくかもしれない。




































