このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

あのクルマに乗りたい! 話題のクルマ試乗レポ 第540回

BMWのプレミアムコンパクト「120」がライバルを圧倒する5つのイイ感じ!

2025年07月19日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

【BMW 120がイイ感じ! その4】
1.5L 直3エンジンが素晴らしい出来栄え!

 パワートレインは1.5Lの直列3気筒DOHCターボ(最高出力156PS/5000rpm、最大トルク240N・m/1500~4400rpm)に、7段DCTに仕込まれた48V電気モーター(20PS/55N・m)の組合せ。いわゆるマイルドハイブリッド(エンジンの始動や加速をモーターがアシストする、モーターのみでの走行は不可)で、システム最高出力は170PS、最大トルクは280N・mを誇ります。

 BMWが3気筒エンジンの導入を始めたのは2012年のF20型1シリーズだったと思います。それから熟成を重ねた最新バージョンは、直3エンジン特有のボクシーな音と振動が上手く抑え込まれた仕立て。加減速時にエンジンが唸りをあげることもなく、でも静かながらも太い排気音や心地よいメカニカルノイズをドライバーに伝えます。

 その出来栄え、心地よさたるもの、過去様々な3気筒エンジンを試乗した筆者的にはピカイチ! 言われなければ4気筒エンジンと区別はつかないほどパワフル。「さすがバイエリッシェ・モトーレン・ヴェルケ(バイエルン州のエンジン工場)」と脱帽せずにはいられません。

 ちなみに燃費は街乗りでリッター15km程度、高速道路では伸びて20km/L超え。国産の1.5L・フルハイブリッドに比べると劣りますが、輸入車でこの数字は立派じゃないでしょうか?

【BMW 120がイイ感じ! その5】
BMWらしい「駆けぬける歓び」がある

 「FFの3気筒なんてBMWじゃない」と言われそうですが、そんなことはありません。走りはじめると、シッカリとBMWらしさを感じるではありませんか。同価格のVWゴルフに乗り心地という点では劣るけれど、サスペンションにはストローク感があり、しっかりとしたボディーによってミシリもともしないで、街や高速道路、ワインディングも駆け抜けていきます。

 さらにFFであることを意識させない、リアがどっしりしていて、ステアリングフィールがRWDみたいなスムーズさ。速度レンジの高まりとともに、乗り味にシットリさが出てくるあたりもBMWそのもの。

 また、7速DCTが一切の段付きなくスムーズに、それでいて確実にギアチェンジのたびに回転数が変わる音と、わずかな手応えを伝えてくれます。これぞ「駆け抜ける歓び!」であり、この味付けがあるからBMWはやめられない!

 気を良くしてスポーツモードにチェンジし、アクセルをベタ踏み。3気筒らしい太めのサウンドを豪快に叫ばせます。ですが加速は穏やか。そういうクルマじゃないよねと思いつつも、たまに踏みたくなる気持ちにもさせてくれます。もっとも走りを求める人は、上位グレードのM135(2L 直4ターボで300馬力)モデルが用意されているので、そちらをどうぞ。

 感心したのは下り坂で、頭(エンジン)の軽さと足の良さと相まって、想像以上に速いではありませんか。直6や直4こそBMWと思っていましたが、普段使うには直3はとてもいいかも。

【まとめ】エントリーだからといって侮るなかれ!
日本の道路事情でも気持ちよく走れる1台

 エントリーグレードの直3モデルと思い、タカをくくっていたことを後悔。実用的だし、走りもイイし、普段乗りでもイイ。なによりBMWらしさを感じさせるところがあります。

 ですので「日常を犠牲にせずドライバーズカーテイストのコンパクトハッチが欲しい」という人と、「高速道路を多用する人」には絶対にオススメ! BMWの1シリーズ、あなどってはいけません! これは欲しいぞ!

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

  • 角川アスキー総合研究所

クルマ情報byASCII

電撃PSO2バナー

ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中