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創業からこれまでを振り返り、“AIデータクラウド”の未来を示す

AIによる革命に「取り残される企業」とは? Snowflake共同創業者の2人に聞く

2025年04月21日 13時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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エージェント時代に対応する「Cortex Agents」とは?

 AIをめぐる最新のトレンドが、AIが自律的に処理を判断/実行する「エージェント」だ。Snowflakeでは“データエージェント戦略”を掲げ、先に「Snowflake Cortex Agents」を発表している。これは「Cortex Search、Cortex Analyst、LLMを使用して、複雑なクエリを分解し、関連データを取り出し、正確な回答を生成する」ものだと説明されている。

ブログ記事でもデータエージェントの必要性を訴えている

 そもそも“データエージェント”とは何を指すのか。この問いにデイジビル氏は、「自然言語によるユーザーの質問を理解するだけでなく、その質問に関連するデータや情報は何かを理解するエージェント」だと説明する。Snowflakeのプラットフォームと接続しているさまざまなデータソース、システムとのやり取りを理解しているからこそ、これが可能なのだという。

 具体例も挙げた。たとえば「ある製品の売り上げが時系列でどう変化しているか」という質問ならば、おそらく構造化データ(のデータソース)を参照して回答すべきだろう。一方で「ある分野でPhD(博士号)を持つ採用応募者は誰か」という質問は、非構造化データを参照すべきだ。エージェントは自動的にこの違いを判断し、質問者が参照すべきデータソースを指示しなくても、適切なデータソースにアクセスすることができるという。

 クルアネス氏は、エージェントをプラットフォームに組み込むことで、Snowflakeが備える多数のサービスのオーケストレーションが実現することが期待できると、その意義を説明した。

今後は「ビジネスドキュメント=非構造化データ」もターゲット

 Snowflakeは2024年末、AI向けのデータパイプラインプラットフォームを持つDatavoloの買収を発表した。ラウンドテーブルではこの狙いについても触れた。

 Datavoloは、オープンソースの「Apache NiFi」コネクタ技術を基盤としており、高品質なデータをSnowflakeに取り込むことを容易にする。「データが容易に持ち込めるようになれば、AI基盤としてのSnowflakeの魅力がさらに増す」(デイジビル氏)。

 Snowflakeにとっては特に「非構造化データのデータソースとの統合」が容易になる点が重要だという。たとえば、企業がSharePoint、Google Drive、Dropboxなどに大量のドキュメントを保存している場合、そこに接続することで、Snowflakeから非構造化データを扱えるようになる。

 大規模データ分析基盤向けのテーブルフォーマット「Apache Iceberg」についても触れた。デイジビル氏は、Icebergはオープンなフォーマットであるため、システム間の相互運用性を実現し、ベンダーロックインを予防できる重要な技術だと説明する。SnowflakeではIcebergをサポートしており、2024年にはIceberg対応のデータカタログ「Polaris Catalog」も発表している。

Dageville氏はオープンなデータフォーマットの「Apache Iceberg」についても言及し、「システム間の相互運用性を実現し、ベンダーロックインを予防できる重要な技術」と述べた。SnowflakeはIcebergのサポートを実現しており、2024年には「Polaris Catalog」としてカタログも発表している。

 Cruanes氏は、「Snowflakeはオープンなプラットフォームの構築を目指しており、他のプラットフォームと連携して協力する必要がある。APIレベル、データレベルでも連携が重要だ」と述べた。

 最後にDageville氏とCruanes氏は日本企業に対して、「データがオンプレにあると、AIがもたらす革命のチャンスを見逃すことになる。クラウドはデータとAI、両方にとって素晴らしい環境だ」と述べ、クラウドの受け入れの重要性を何度も強調した。

■関連サイト

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  • 角川アスキー総合研究所