特許庁の広報誌「とっきょ」Vol.63が完成! 今回のテーマは「食の社会課題に知財で挑む!」。未来を開く「フードテック」について、特集しました。
2024年12月18日 20時30分更新
特許庁は最新の知財トピックをわかりやすく紹介する広報誌「とっきょ」の最新号Vol.63の配布を開始した。
特集は「食の社会課題に知財で挑む!」。人口増加や気候変動によって、世界の食糧生産システムは大きな曲がり角に差し掛かっている。近い将来に懸念される「タンパク質不足」や地球規模の気候変動による「生態系の変化」などの世界規模課題の解決を目指し、特許技術とそれを活用した枠組みの構築に取り組む先進的な事例を紹介する。
バイオベンチャーのNUProtein株式会社は、タンパク質危機の解決策の一つとして期待される「培養肉」の市場成立を阻む課題に挑む。培養肉の製造コスト低減につながる技術を研究開発するとともに、技術ライセンスプログラムにより広く浸透させようとしている。その狙いについて代表取締役の南賢尚さんに取材。
また、合同会社シーベジタブルは、海の生態系回復や食文化創造にもつながる「海藻」事業に取り組んでいる。海藻の生産減少を補完する「陸上栽培」の取組、海藻の海面栽培により海の生き物の多様性を守ろうとする挑戦、海藻による新しい食文化の創造など、知財を活用したその多彩な事業展開に迫る。
▼持続可能な食料生産システムへの道! 「とっきょ Vol.63」はこちらから読むことができます
https://www.jpo.go.jp/news/koho/kohoshi/index.html
ほかにも、さまざまな知財や制度の活用事例が登場。
日本の酒蔵の再生に挑むナオライ株式会社は、日本酒でも焼酎でもない「第三の和酒」という新ジャンルを創出。特許権や意匠権、商標権など知財を活用しながら、事業を広げようとしている。日本酒業界の課題解決に挑む、その歩みをコミック形式で紹介。
知財にまつわる最新ニュースを解説する「知財TOPICS」では、特許新製法の容器を使った冷凍寿司の事例を紹介。株式会社B&Tマリンプロダクツカンパニーの「解凍寿司“シャリは人肌”は、専用容器の独自技術により、レンジによる解凍後も握りたてのような味を堪能できる。
さらに、凍結粉砕したコーヒー豆などを固形に仕上げ、「飲む」のではなく「食べる」ことができるコーヒー「YOINED」(ヨインド)や、万人が使いやすいユニバーサルデザインの食器ブランド「RAKIZEN」など、さまざまな事例が登場。知財を活用して「食」の未来を切り開く、多様な取組を学ぶことができる。
▼未来を開く「フードテック」!「とっきょ Vol.63」はこちらから読むことができます
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