グローバルでの管理がしっかりしていて、品質にも自信あり
生活家電も購入できるショップの展開を日本でも検討中
ただ、一方でコストパフォーマンスに優れるからといって「安かろう、悪かろう」では結果、ユーザーは離れてしまうことだろう。そのあたり、シャオミの品質面は問題はないのか。
大沼社長は「品質に関しては、ものすごく自信ある。やはりグローバルメーカーにおける品質管理体制は、相当しっかりしている。技術陣とか開発陣も充実しており、日本にも最先端のメンバーがしっかり対応してくれる。まったく問題がない」と胸を張った。
シャオミはスマートフォンだけでなく、白物家電や雑貨など、幅広い商品を展開している。スマートフォンだけでは数年に1回しかブランドを意識しないが、白物家電や雑貨があれば、ユーザーは普段からシャオミを意識するようになる。中国などではシャオミの専門店が数多くあり、日本でも渋谷にポップアップストアを展開するものの11月4日で惜しまれつつ閉店してしまった。
今後、日本でシャオミの旗艦店を出したりはしないのだろうか。 大沼社長は「渋谷のポップアップストアで終わりというわけではなく、グローバルで展開しているショップのようなものを日本で展開したいと思っている。ただ、お店を借りる条件とか、日本の場合はすぐに展開するのは難しい状況」という。
単に渋谷や、ライバルのように原宿や表参道、銀座といった繁華街にスペースを確保するというわけではなく、まずは「どこがふさわしいのか」というゼロベースから出店候補地を検討する必要があるようだ。
「渋谷となると若い層が中心となる。ただ、今のシャオミは生活家電も揃えていることを考えると渋谷が必ずしもベストとは限らなくなってくる。
たとえば、香港とか中国では、大きなショッピングモールの中に入ってたり、駅に隣接していたりする。
スマホを買いに来たけど、ショップの中を歩いていたら生活家電やテレビ、雑貨に巡りあう。そうした幅広い商品を揃えたときに、渋谷の客層がマッチしているかと言えば、そうじゃない気もしてくる」(大沼社長)
今のシャオミとしては「若者だけの街」ではなく「ファミリーが大量に訪れるショッピングモール」の方が狙い目のようだ。
「シャオミのスマホを指名買い」というユーザーはまだまだ限定的なだけに「他の買い物目的だったけど、ちょっと時間があるから、シャオミのショップに入ってみたら、安くて良さそうなものがあるから買ってみた」というファミリー層を狙うのが成功率が高い感じがある。
つまり、イオンモールとか、レイクタウンとか、ラゾーナ川崎とか、巨大な駐車場があったり、駅から徒歩圏内のショッピングモールというのがシャオミにとって理想的な場所とも言えそうだ。
渋谷のポップアップストアが成功して閉店してしまっただけに、いつどこの街で復活するのか。楽しみに待っていたい。
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