前へ 1 2 3 次へ

最新パーツ性能チェック 第454回

性能が最大50%引き上げられたSamsung製SSD「990 EVO Plus」は良コスパSSDの新星だ

文●宮里圭介 編集●北村/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 従来モデルのSamsung製NVMe M.2 SSD「990 EVO」は、DRAMキャッシュレスのコスパモデルとして今年の1月に登場。シーケンシャル速度はリード最大5000MB/s、ライト最大4200MB/sと、旧モデルとなる「970 EVO Plus」から40%以上も高速化されていたのが特徴だ。

 990 EVOは、1TBモデルで1万円台前半と手の出しやすい価格ということもあり、信頼できるSSDを探している人にとって、悪くない選択肢となってくれていた。

 ただし、同価格帯の他社製品では、リード7000MB/sというのも珍しくなく、性能面で見劣りしてしまうのも事実だ。信頼性重視でSamsung製のSSDを選びたいけど、価格性能比を考えると決め手に欠ける……そう思っていた人も多いことだろう。

 今回登場した「990 EVO Plus」は、この不満の多かった速度面を大幅改善。シーケンシャル速度でリード最大7250MB/s、ライト最大6300MB/sと、それぞれ45%、50%もの高速化を果たしているのだ。

リード最大7250MB/sと高速化した「990 EVO Plus」

 この新型SSDについて、詳しくチェックしていこう。

新型コントローラーと第8世代V-NANDで速度アップ

 速度が大きく向上したのは、5nmプロセスで製造される新型コントローラーと、第8世代V-NANDを採用したことが大きい。とくに第8世代V-NANDは、236層もの積層構造による高密度化、NANDインターフェースの高速化が行なわれており、高速化や大容量化に大きく貢献している。

 実際、990 EVOの2TBモデルでは2チップ構成だったNANDが、990 EVO Plusでは1チップへと変更。さらに、2チップ構成の4TBモデルまで、ラインアップに追加されている。

同じ2TBモデルでも、NANDチップが2つから1つに変更になった

 新型コントローラーには、熱対策としてニッケルコーティングされたヒートシールドを装備。電力効率も見直され、高速でもより安定した動作が可能となっている。

ニッケルコーティングにより、コントローラーは銀色に見える

 基板の裏面にはチップは搭載されておらず、そのかわり、もうひとつ熱対策としてヒートスプレッダーとなるラベルが貼られている。これは銅箔層のあるラベルで、これにより、放熱効果が高められているわけだ。

認証マークなどが印刷されているラベルが、ヒートスプレッダー

 ニッケルコーティングのヒートシールドや、ヒートスプレッダーラベルは、上位モデルとなる「990 PRO」でも採用されている技術。普及モデルとはいえ、本気で熱対策に取り組んでいるというのがわかる。

前へ 1 2 3 次へ

過去記事アーカイブ

2024年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
2023年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2022年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2021年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
2020年
01月
03月
05月
06月
07月
09月
10月
11月
12月
2019年
01月
03月
04月
05月
07月
09月
10月
11月
12月
2018年
01月
04月
05月
06月
07月
09月
11月
12月
2017年
06月
08月
09月
10月
2016年
02月
06月
09月
10月
11月
12月
2015年
11月
2014年
07月
12月
2013年
07月
12月
2012年
10月