JR旅客各社が10月24日、「青春18きっぷ」の大幅な制度改定を発表したことを受け、ネット署名サイト「change.org」では同日より、従来の制度へ戻すようJR各社へ求める署名活動が始まっている。
自動改札対応など、改善点もあるが……
「JR旅客6社に対し、「青春18きっぷ」を従来の制度に戻すよう要望します。」と題する同署名は、今回の制度変更が利用者の利便性を損なうとして、JR北海道・東日本・東海・西日本・四国・九州の各社に対し、2025年春季販売分から従来の制度へ戻すよう求めるもの。目標賛同者数は1万5000筆で、10月28日14時30分現在、すでに1万3873筆が集まっている。
青春18きっぷは「青春18のびのびきっぷ」の名称で、旧国鉄時代の1982年に誕生。すでに40年以上の歴史をもつロングセラー商品だ。
特徴は1枚の切符に5回(人)分の利用権が付属しており、1人利用だけでなく、1枚の切符をグループで一緒に使うこともできること。5回(人)分を連続した日程で使う必要もないため、1泊以上の旅行から日帰りの行楽まで、さまざまなシーンで活用できる点も大きな魅力だった。
一方、JR各社が発表した制度改定は、2024年冬季販売分より、グループ利用制度を廃止した上で、有効期限を使用開始から3日間または5日間に変更するというもの。自動改札に対応するなど便利になる点もあるが、青春18きっぷの根幹ともいえる特徴が失われることも事実だ。