総務省による端末割引規制は撤廃すべきだ
個人的には、もう総務省による端末割引に対する規制は早急に撤廃すべきだと感じている。
総務省としては過去に端末に対して高額な割引を適用する一方で、通信料金プランが高止まりしている点を問題視して、割引規制を導入したという経緯がある。しかし、当時は2万2000円(いまでは4万4000円)という、総務省が一方的に決めた根拠に乏しい上限価格が設定されているだけでなく、ルールが複雑であり、現場が混乱しているだけでなく、ユーザーにもかなりわかりにくい販売方法が展開されてしまっている。
さらに各キャリアがルールの「穴」を見つけ、画期的な販売方法を持ち出すと、総務省は新しいルールを作り出して、その穴を塞ごうとしていく。結果、ルールはさらに複雑怪奇となり販売現場は混乱。ユーザーからも敬遠され、端末の販売数はさらに落ち込むことになるのだ。
この数年、スマホ市場で売れるのは安価な端末ばかりで、各社が技術力や企画力を争うハイエンドモデルは厳しい状況が続いている。この1年、端末市場は「オンデバイスAI」に注目が集まり、スマートフォンの操作性や使い方が大きく変わると期待されている。
本来であれば、AIの利便性をすべての国民が享受し、生活をより豊かにしていくためにオンデバイスAIのスマートフォンが早急に普及していく必要がある。しかし、肝心のAIスマートフォンが高価で手に届かないようであれば、いつまで経っても普及することはないだろう。

この連載の記事
-
第262回
トピックス
ソフトバンクとKDDIが“空の救助網” 雪山遭難、ドローンで発見 -
第261回
トピックス
スマホ5G“ミリ波”肩透かし 6Gは“センチメートル波”が鍵に -
第260回
トピックス
ドコモ苦戦 携帯3社、“値上げ”で明暗 -
第259回
トピックス
KDDI、通信品質で再び首位に ドコモとソフトバンクが不満「あの評価基準はおかしい」 -
第258回
トピックス
アドビ、AIで若年層開拓 “映える”画像を作りやすく -
第257回
トピックス
ドコモ経由の“NISAデビュー”増える マネックスか、SBIか、悩ましい選択に -
第256回
トピックス
KDDIドローン事業、9年目で軌道に乗る兆し 無人AIポート運用に成功 -
第255回
トピックス
楽天モバイル“値上げしない宣言”に他社が苦言 「自分たちでネットワークを構築しないくせに」 -
第254回
トピックス
クアルコム「Snapdragon」名称迷走 PC市場での認知施策が課題に -
第253回
iPhone
アップル新型「iPhone」全部比べた オススメはこれ -
第252回
トピックス
アップル「iPhone 17」eSIM専用に? 注目集める - この連載の一覧へ











