パナソニックコネクトは10月4日、同社佐賀工場(佐賀県鳥栖市)を2025年9月に閉鎖すると発表した。
60年の歴史に幕
同社佐賀工場は九州松下電器佐賀事業部として発足し、1964年に操業を開始。当初は単三マンガン乾電池を生産していたが、時代と共に取り扱い品目も変わり、プリンターやスキャナー、電話機、FAX、複合機など、さまざまなジャンルの製品を生産している。
2017年からは利益を生み出すプロフィットセンターへの転換を図り、生産受託への対応や概念実証を通じたノウハウの確立、他工場のモノづくり共通プラットフォーム創出機能など、複数の役割をもった工場として、同社を牽引してきた。
しかし、近年では市場環境の変化や事業変革により、佐賀工場での生産が減少。今後、自社向けの生産から、関連企業向けのみの生産となる見通しとなったことから、前述のような役割を自由度をもって取り組むことが難しくなると判断し、工場の閉鎖を決定したという。
同工場閉鎖後、直轄工場としての機能は他の拠点へ移管する予定。同社は「引き続き地元経済に貢献する姿を目指し、新たな活用を探ってまいります」としているが、10月7日現在、閉鎖後の跡地の扱いについては明らかにしていない。