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新コンセプト“Intelligent Data Infrastructure”の普及に注力

ネットアップ“史上最大級”のアップデートを展開、モダナイゼーションとAI活用を加速

2024年09月05日 14時00分更新

文● 大河原克行 編集● 福澤/TECH.ASCII.jp

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VMware買収以降の仮想化環境の見直しは“ビジネスチャンス”

 同社2024年度(2023年5月~2024年4月)の状況も振り返った。

 国内においては、サブスクリプション型のストレージサービスの「NetApp Keystone」が前年比98%、クラウドストレージサービスは同76%増となったことを報告。また、国内のオールフラッシュストレージアレイ市場ではナンバーワンのシェアを獲得したことを強調した。IDCの調査によると、2024年第1四半期(2024年1月~3月)における国内AFA市場では、Open Networked分野、NAS分野の双方にて、出荷容量シェアで首位を獲得。国内NAS市場でも同様で、国内市場3分野でシェア1位を獲得した。

2024年度の国内のハイライト

 中島氏は、「日本では、データ、クラウド、AIの3つの戦略分野に注力し、それそれに良い成果を達成できた。データでは、シンプリシティ、セキュリティ、セービング(コスト削減)、サステナビリティの4つのSを実現するオールフラッシュストレージが大きく成長。とくにオープンシステムストレージ市場では長年の悲願であったナンバーワンシェアを獲得した」説明。

 加えて、「クラウドでは、サービスの提供範囲を拡大し、成長を加速している。また、ランサムウェア対策やVMware、SAPへの対応、レンダリングプラットフォームの提供など、様々なユースケースでの実績が生まれている。AIに関しても、国内において、数多くの案件に携わってきた」と総括した。

 国内事例も紹介された。白組では、CG制作環境において、オールフラッシュのファイルサーバーを導入してデータを共有。リンク&リンケージでは、グループ企業全体のデータ統合にオールフラッシュのブロックストレージを採用している。大分県立病院では、増加する病院向けランサムウェア対策としてストレージを、成城大学では、VMwareの最適化のためにデータレイヤーを独立させたブロックストレージを導入したという。

 また、日産自動車では、研究開発プラットフォームとして、NetApp Keystoneを採用。AzureやOCIを利用する際に高速にデータにアクセスできる環境として、同サービスを評価しているという。AIの領域では、日本における創薬のための共同プラットフォームを構築するゼウレカや、大規模AIソリューションの開発や国産AI専用半導体の開発に取り組むPreferred Networksにも、ネットアップのソリューションが採用されている。

日本のオールフラッシュストレージの事例

 なお、VMware買収以降のライセンス変更などに直面するユーザーの動向についても言及。神原チーフ テクノロジー エバンジェリストは、「ネットアップのお客様に話を聞くと、仮想化環境を見直す機会になると捉えているケースが多い。VMwareを継続利用する場合、VMware以外の選択肢を検討する場合、クラウドへの移行を検討する場合があるが、いずれかの方法に限定するのではなく、ほぼすべてのお客様が、この3つの選択肢を同時に実現している」と語る。

 加えて、「その際に、データをサイロ化せず、統合した形にしたいという要望が多い。ネットアップだけが、マルチハイパーバイザーとマルチクラウド環境で、データを取り扱うことができる。他社製品を利用していた企業が、ネットアップに相談するというケースも増えている。ビジネスチャンスになっている」と強調した。

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