OBCとのパートナーシップ、生成AIによる予実分析レポート自動化機能も同時発表
シリーズBで70億円資金調達のログラス、CEOが示す「日本企業の低迷」解消戦略
2024年08月01日 07時00分更新
70億円の資金調達を受け、開発/デリバリーの両面で拡大を加速
シリーズBにおける70億円の資金調達は、Sequoia HeritageとALL STAR SAAS FUNDを共同リード投資家として実施されたものだ。布川氏は、この調達資金を用いて開発/デリバリーの両面で組織強化やマーケティング/PRの強化を行う方針だと説明した。
投資家側からオンライン出席したALL STAR SAAS FUNDの前田ヒロ氏は、ログラスへの投資を決定した理由について、EPM(企業パフォーマンス管理)市場が今後も伸びていく成長市場であること、特に国内EPM市場は年率21.6%(2023~2028年の年平均成長率)の高い伸びが予想されていること、そしてログラスが開発スピードの速さや品質の高さなどで顧客からの強い支持を受けていることなどを挙げた。
生成AIによる予実分析レポート自動化、OBC「奉行V ERP」API連携も
今回提供を開始された、Loglass 経営管理の新機能「AI予実分析レポート」は、生成AIなどの適用で予実分析を自動化するものだ。具体的には、クリック操作のみで生成AIが予実データの数表/グラフ/分析コメントを自動生成し、予実差を可視化する。さらにドリルダウン分析も生成AIが支援し、予実差の根本原因の特定につなげる。
布川氏によると、この機能はログラスが1年以上にわたって研究開発を続けてきたものであり、一部の顧客にはすでにプロトタイプ版を提供して好評を得ているという。
また今回、OBC「奉行V ERP クラウド」とのAPI連携開始、およびパートナー契約締結も発表している。まずはLoglass 経営管理との間で連携を開始しており、さらに今後、Loglass 人員計画やLoglass 販売計画といった他のLoglassシリーズ製品にも今後数年をかけて拡大していく方針だ。
この連携の狙いについて、布川氏は“次世代型 Fit to Standard”の実現だと説明する。奉行 V ERPを基幹業務システムとし、ログラスの各プロダクトを分析や計画のシステムとして連携させることで、ERP側でのアドオン開発を行わずに不足機能を補うという考えだ。
また、OBCが全国に持つ3000社の販売パートナーを通じた、Loglassシリーズの販売連携も進めるという。なお布川氏は、現在ログラスの顧客である企業の中で、OBCの顧客でもある企業は多く、ターゲット層には類似性があるとの見解を述べた。