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お笑い芸人の夢を追う人と、そのキャリアを応援

大阪のIT会社が「お笑い芸人」のエンジニア採用をはじめた理由

2024年07月26日 18時00分更新

文● ASCII

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 大阪に本社を構えるIT企業、コンピュータ技研が、お笑い芸人のエンジニア採用を始めた。お笑い芸人のセカンドキャリアではなく、”今”を応援したいというのが、採用を開始した理由だ。

 コンピュータ技研は「”漫才”と”キャリア”に本気で向き合っている」という。同社には”漫才部”があり、代表をはじめ、社員が数名在籍。M-1グランプリに挑戦したり、寄席を自社で開催したりと、漫才に本気で取り組んでいる。また、キャリアにおいては、社員が貢献と給与を自己申告する”オーナーシップ制度”を実践、キャリアに迷走する若者を応援するプラットフォーム「atteyaa(アッテヤ)」も運営する。

漫才をするコンピュータ技研 代表取締役 松井佑介氏(同社ウェブサイトより)

 漫才とキャリアに向き合ってきた同社が行き着いたのが、「お笑い芸人の夢を追う人と、そのキャリアを応援したい」という想いだ。NOMALの2022年の調査によると、お笑い芸人としての1ヶ月の収入が1万円に満たないケースが85%を超えているという。加えて、お笑い芸人の収入にアルバイト収入を含めても20万円に満たないケースが98%を占めている。

 これらの想いや現状から、お笑い芸人のセカンドキャリアではなく、今を応援するための、エンジニア採用に至ったという。同社のエントリーフォームから応募が可能だ。

 応募要項は、「お笑い芸人として活動したいが何かしらの制約がある」、「漫才部の活動に参加できる」、「エンジニアの仕事にも本気で向き合うことができる」こと。なお、プログラミング経験は、必須ではない。

 同社では、エンジニアとして収入を得ながら、お笑い芸人としての夢を追える環境を用意。エンジニアのスキルや知識を得るためのサポートに加え、オフィスにある舞台で稽古をすることや同社主催の寄席に参加することなどが可能だ。エンジニアでの採用を想定しているものの、お笑い芸人のスキルを活かした別部署での活躍や、キャリアや活動に応じた異動などにも応えていくという。

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